不動産“オンライン爆買い”億ションも即決…中国の“中間層”にまで拡大【もっと知りたい!】(2022年9月30日)

不動産“オンライン爆買い”億ションも即決…中国の“中間層”にまで拡大【もっと知りたい!】(2022年9月30日)

不動産“オンライン爆買い”億ションも即決…中国の“中間層”にまで拡大【もっと知りたい!】(2022年9月30日)

 先週、円買い介入が行われたにもかかわらず、再び1ドル144円台まで円安が進んでいます。そんななか、日本各地で外国人が行っている新たな“爆買い”の実態が明らかになりました。

■円安で拍車…億ション“即決”

 大量の温水洗浄便座や炊飯器など、かつて、大挙して日本にやってきた、中国人爆買い客。

 その後、「爆買い」の対象は「モノ消費」から、日本文化を体験する「コト消費」へと変化。地方にまで中国人観光客が殺到しましたが、コロナ禍でほぼゼロに…。

 しかし、歴史的な円安が進むなか、今ひそかに日本で新たな「爆買い」が増えています。

 訪れたのは都内の一等地にそびえる高級タワーマンション。今から内見が行われるということですが、客の姿はありません。

 仲介業者が部屋の前に到着すると、取り出したのはスマートフォン。ビデオ通話を開始しました。

 Future Leading・聞部長:「今、部屋のドアの前に着きました。カメラで映像をお見せしますね」

 画面の向こうに現れたのは、日本でセカンドハウスを探している40代の中国人の女性。新型コロナの影響で、まだ往来が制限されているため今、増えているのが、こうした「オンライン爆買い」です。

 部屋に入ると、早速…。

 女性:「明るいですね」
 聞部長:「リビングに入ると、前に写真をお送りしましたが、一番の注目は東京タワーです」

 真っ先に確認したのは、リビングからの眺望。一面ガラス張りの窓からは、こんなに大きな東京タワーがお出迎え。

 部屋の中も、もちろん豪華絢爛です。

 聞部長:「こちらに食洗機があります。あと、こちら、とても特別なところがオーブンです。普通の部屋には付いてないですよ」

 他にも、大きなテレビが備え付けられた風呂や、便座が自動で開閉する最先端のトイレに、収納もばっちりの寝室が2つあります。

 86平米、2LDKの部屋。気になるそのお値段は、なんと3億5000万円。それでも…。

 女性:「この部屋は、求めていた通りです。ここがいいと思います」

 なんと、その場で購入を決定。日本人にはなかなか手が出ない価格ですが、中国の人々にとっては“お買い得”だといいます。

 聞部長:「円安の影響もありますし、中国では不動産の価格が上がりきって頭打ちです。例えば上海や北京だと、6億円~8億円はすると思います」

 コロナ後の“中国元”に対する円相場の推移です。おととしは1元=15円台だったのが、今は20円台と円の価値が25%も下落。中国の人たちからすると、あらゆるものが「25%引き」になった感覚でしょうか。

 中国向けに不動産の売買などを行う会社の代表は、次のように話します。

 Future Leading・金澤利一代表取締役:「顧客は、中間層から富裕層の方々です。中間層は1、2軒くらい買ってくれます。インターネット上で契約をして、オンラインでのお支払いです」

■京都も“オンライン爆買い”

 不動産の「オンライン爆買い」は中国の富裕層だけでなく、中間層にまで広がっているといいます。

 中国向けに日本の不動産を紹介しているサイトですが、今月から売り出されていた物件の多くが「成約済み」になっています。

 中華圏の投資家が利用する日本の不動産情報サイトを開くと、1000万円から1億円を超えるものまで、物件がずらり。利用者の多くは、投資に熱心な30代から40代だといいます。

 神居秒算・趙潔代表取締役:「特に今、円安ということで、中国人にとっては、まさにバーゲンセールみたいな感じ」

 一番の売れ筋は家賃収入や、値上がりが期待できる都心のワンルームマンションですが、億超えの物件も人気です。投資の対象は、地方にまで広がっています。

 趙代表取締役:「京都も中国人にとって人気がある都市なので、町家とか一戸建てとか、民泊運用をしている方々も結構いる」

 例えば、金閣寺のそばにある、築139年の「京町家」。内装は大きく改修し、新築同様ですが、価格はなんと2億5000万円。

 趙代表取締役:「昔のキッチンも残されていて、すごくいいかなと思っている」

 かつては、日本人以外に不動産を仲介することに否定的でしたが、法律が整備され、民泊は町家の保全につながると、中華圏の人々にも不動産を仲介しています。

 趙代表取締役:「日本の社会にも貢献できればいいかなと思っているので、そういった町家が保全できれば、物自体が残せるのであればいいのかなと思っています」

 こうした外国人の「爆買い」について、SNSでは「京都は財政難だから買ってもらったほうがうれしいんじゃない?」「マンション価格が高騰して、日本人が住めなくなっている」など賛否の声が渦巻いています。

(「グッド!モーニング」2022年9月30日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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