【独自】接種希望者に“生理食塩水”…「抗体0.01」無断注射の女性 医師への怒り語る(2022年9月15日)

【独自】接種希望者に“生理食塩水”…「抗体0.01」無断注射の女性 医師への怒り語る(2022年9月15日)

【独自】接種希望者に“生理食塩水”…「抗体0.01」無断注射の女性 医師への怒り語る(2022年9月15日)

 逮捕された医師が、新型コロナウイルスのワクチン接種を希望した人に「生理食塩水を打った」と供述していることが分かりました。容疑者のクリニックで、ワクチンを接種した女性を取材。「怖くて仕方がない。納得できない」と、医師への怒りを語りました。

■“業務委託料”だまし取った疑い逮捕

 「ワクチンではないものを体に入れられたのが、考えるだけで不安というか、嫌です」と憤るのは、都内の病院で2回の新型コロナのワクチン接種を受けた女性です。

 しかし、実際に打たれたのは、生理食塩水だった可能性が出てきているのです。

 女性:「私たちは先生を信じて行くわけだから、そこが崩れたら怖くていけないじゃないですか、病院に。絶対、地元では営業してほしくない」

 11日、警視庁に逮捕されたのは、東京・北区にある「王子北口内科クリニック」の院長・船木威徳容疑者(51)です。

 去年10月、札幌市の家族3人に新型コロナワクチンを接種したように装い、自治体から業務委託料およそ1万4000円をだまし取った疑いが持たれています。

■“接種記録”約230人 一部で不正か

 逮捕のきっかけとなったのは、船木容疑者のクリニックで接種を受けた5人から今年1月、北区の保健所に相談があったことでした。

 保健所に相談した人:「接種に対して不安がある。(新型コロナに対する)抗体値が上がっていない」

 そこで、区が船木容疑者にヒアリングを行ったところ、「きちんと定められたやり方で接種している」と答えたといいます。

 しかし、捜査関係者によりますと、船木容疑者は調べに対し、こう供述していることが、14日に新たに分かりました。

 船木容疑者:「ワクチン接種希望者に生理食塩水を打った」

 クリニックには、およそ230人の接種記録があり、警視庁はこの中の一部で、不正が行われたとみています。

■接種後“違和感” 抗体量調べたら…

 実際、船木容疑者のクリニックで接種を2回受けた女性も、接種直後にある違和感を覚えたといいます。

 女性:「注射が終わって『はい、いいですよ』って言われた後で、帰っていいですよみたいな感じだったんで。私のほうから『先生?15分待たなくてよろしいんですか?』って。そしたら、先生が『すごい近いから、何かあったら来て下さい。連絡下さい』って言われたんで。ちょっと、あれって思ったんだけど」

 副反応に対応するための待機も、女性に要請しなかったという船木容疑者。実際に、女性は副反応がなかったことにも、引っ掛かったといいます。

 そこで、抗体の量を調べたところ、思いもよらない結果が出ました。

 女性:「数字を見て、がくぜんとして。0.01ってなんだろう、この数字って思って。知り合いの看護師さんとかに見せたら、これはないからね。ゼロだよって。その時も、まだ疑ってなかったので。一瞬、免疫できないタイプなのかなって。そういう体質?私のほうの問題かなって、ちょっと思ってみたり…」

 その後、別の医療機関でワクチンを接種したところ、抗体の量は1500近くに増え、予防効果も「高い」という結果が出たのです。

 女性:「(新型コロナに)私がうつらず、(高齢の)母もうつらなかったことだけは唯一。うつっていたら、どうなっていたのかなと、怖くて仕方がない。針を2回意味なく刺されて、何かが2回入ったというだけで、それが他のものでも、生理食塩水でも、私のなかでは納得できない。絶対あり得ないと思っている。あり得ないです」

■患者から評判良い医者…なぜ生理食塩水?

 船木容疑者とは、一体、どんな人物なのでしょうか?

 近所の住民:「優しくて、真面目な先生だと思いました。だから、今回すごくびっくりした。患者さんにも親切だし、そういうところを尊敬してた」「近所では評判の良い先生で、24時間訪問診療もやられていると聞いてたので」

 船木容疑者は、兵庫県の名門・灘高校を卒業し、東京女子医科大学東医療センターなどに勤務後、11年前にクリニックを開設。訪問診療にも力を入れ、患者からの評判は良かったといいます。

 そんな医師が、なぜ、ワクチン接種を希望する患者に生理食塩水を打ったのでしょうか?

 近所の住民:「先生が『僕は反対だから、うちでは打ってない』って」「(Q.反対というのは?)ワクチンが毒だから」「(Q.先生はワクチン反対と公言されていたか?)そうです。私にも言いました」

■「ワクチンは危険」信条から無断で?

 新型コロナのワクチン接種には、否定的な考え方を持っていたという船木容疑者。実際、本人のフェイスブックには、こんな書き込みがありました。

 船木容疑者のものとみられるフェイスブックから:「私は誰に尋ねられようが、予防接種を受ける・受けないは、自分で決めて下さいと話します。残念ながら、人間が作り出すもので安心して、大切に身体にいれるべきだ、などど、私が勧められるものなど、ない、からです」

 船木容疑者は、ワクチンは危険という自らの信条から、患者に無断で生理食塩水を打ったというのでしょうか?

 警視庁は、実態解明を進めています。

(「グッド!モーニング」2022年9月15日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事