ウクライナ人女性「つらさ消えない」　「ゴミに見える」などパワハラ受けたとして提訴（2022年9月9日）

ウクライナ人女性「つらさ消えない」　「ゴミに見える」などパワハラ受けたとして提訴（2022年9月9日）

ウクライナ国籍の女性（２７）が、上司からパワハラを受けたとして提訴しました。

　【上司の発言※録音の音声】
　「ゴミに見えるこいつ。将来的に使い物にならへんで、ずっといてもらっても」

　これは、おととし６月、女性が職場で上司から受けた言葉です。

　訴状によりますと、女性は４年前から奈良市にある「アカギヘリコプター」の基地で契約社員として働いていましたが、上司から「お前は何もしていないのに何で給料をもらっているのか」などと度重なるパワハラを受けていたということです。女性が上司への挨拶を拒否すると…。

　【上司の発言※録音の音声】
　「挨拶できひんやつは野良犬と一緒や、俺からしたら。気持ち悪い。人間的に気持ち悪い。野良犬や！キモい！臭い！」

　ロシアがウクライナを侵攻してからは、ウクライナ人がロシアとの取引業務を行うとウクライナの法律で反逆罪に問われる可能性があることから、女性が“ロシアに関わる仕事を避けたい”と申し出ると、「仕事を選ぶ人間」とメールしたり「ウクライナも悪い」などと発言したりしたということです。

　女性はこの会社に対し、上司のパワハラ防止を怠ったとして慰謝料など約５５０万円の損害賠償を求めています。

　（提訴した女性）
　「まだまだつらさが消えない感じです、自分のなかでは。（上司に）もう言葉も投げたくないです。もうあの人と関わりたくないです」

　女性は今年７月に雇い止めされていて、奈良地裁に地位保全などの仮処分申し立ても行っています。

　アカギヘリコプターは「弁護士に対応を任せている」とコメントしています。

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