九州大学の非公認サークルが旧統一教会と関連…信者勧誘の一部始終｜TBS NEWS DIG
団体の活動が巧妙化し、実態が見えにくくなっている旧統一教会。大学のサークルを隠れ蓑にしていたとされる信者勧誘の一部始終を取材しました。
福岡市 高島宗一郎市長
「チェック体制が甘かったと言わざるを得ない」
世界平和統一家庭連合、いわゆる旧統一教会との関わりが判明したとして、福岡市は先月、団体への過去の表彰を取り消しました。その団体とは、九州大学の非公認サークル「九大CARP」です。
この「九大CARP」。大学の関係者によると、実態はサークルを隠れ蓑にした宗教団体で、信者の勧誘などを目的に活動しているということです。
3年前、「九大CARP」から複数回勧誘されたという学生です。そのときの一部始終を録音していました。
九大CARP
「自分は九大カープって未来づくりセミナーをやってます」
学生
「はい」
九大CARP
「これはよりよい社会の作り方と生き方をともに考えようということで、これをテーマにセミナーやディスカッションをしているサークルです」
学生
「はい」
やり取りの中では、「宗教」をにおわせるような言葉は出てきません。
九大CARP
「社会に出ても役立てるようにしたいということで活動してるので、ぜひ一度聞いてもらいたいなと思って紹介しています」
男子学生は、「九大CARP」と旧統一教会のつながりを先輩から聞くなどしていたため勧誘を断りました。
勧誘された大学生
「相手が危ないような団体という事前知識がないと、知らなくてセミナーに参加したり団体に入ったりということはあるかもしれないと思います」
1980年代以降、旧統一教会による霊感商法や高額献金は全国で大きな社会問題となりました。
世界平和統一家庭連合 田中富広会長
「霊感商法なるものを過去にも現在にも当法人が行ったことはありません」
先月と今月の2度にわたって記者会見を開いた田中富広会長は、反社会的な行為を完全否定。一方で、救済にあたっている全国の弁護士連絡会によりますと、被害総額は1200億円あまりに上るとされています。
平田広志弁護士
「自分の財産から応分の献金をするレベルを超えて、今後の生活が立ちゆかないようになるまで（献金させる）」
こう話すのは、福岡で30年以上、旧統一教会に関する民事訴訟などに携わり、10億円以上の被害を救済した平田広志弁護士です。信者から集めた多額の献金の一部が政治家にも流れていると指摘しています。
平田広志弁護士
「日本の政権党を中心とした政治家が（旧）統一教会を支援、助長してきた。そのことが日本の国民の被害をどれだけ作り出してきたか、改めて政治に関わる方は心してほしい」
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