【木原予報士に聞く】東北や北陸で大雨災害…なぜ? この後も大雨は続く? 避難準備は

【木原予報士に聞く】東北や北陸で大雨災害…なぜ? この後も大雨は続く? 避難準備は

【木原予報士に聞く】東北や北陸で大雨災害…なぜ? この後も大雨は続く? 避難準備は

東北や北陸では災害級の大雨が続いています。今後の見通しを気象予報士の木原実さんに聞きました。

3日の東北北部の大雨から始まり、東北南部、そして4日は北陸地方と、雨のエリアは少しずつ南下しながら、各地で災害が発生するほどの猛烈な雨を降らせています。

──4日午後5時時点の雨の様子は?

3日午前0時には、東北北部で発達した雨雲がみられます。この後、降水強度の強いエリアが東北南部にも広がり、長時間停滞したまま動きません。

3日の昼過ぎには山形県の置賜と新潟県の下越に線状降水帯が発生しました。その後も雨雲は同じような場所にかかり続け、午後5時時点では、特に福井県や石川県付近で激しい雨のエリアが広がっています。

この一連の大雨によって、数年に一度しか発生しないような短時間大雨が降った際に発表される「記録的短時間大雨情報」が、合計36回も発表されています。

24時間に降った雨量は、山形県や新潟県、石川県などで極端に多くなっていて、新潟県の関川村下関では560.0ミリと、平年の8月1か月に降る雨の実に2.7倍にもなる量が一日で降りました。

その他、石川県の白山市河内で391.0ミリなど、各地で観測史上1位を更新する記録的な大雨となっています。

──東北や北陸でここまでの大雨になったのはなぜ?

現在、夏の高気圧といわれる「太平洋高気圧」がやや南に下がっていて、北海道の北ではオホーツク海高気圧が勢力を強めています。この結果、同じような場所に前線が停滞し続け、さらに、大陸方面からは太平洋高気圧の縁を回るように暖かく湿った空気が流れ込んでいます。

ただの湿った空気ではありません。元「台風6号」由来の、非常に湿った空気が流れ込んできているんです。この影響で、長時間にわたって非常に激しい雨が降り続き、各地で災害をもたらしたと考えられます。

──この後も大雨は続く?

この後も東日本では雷を伴って非常に激しい雨や猛烈な雨が降るおそれがあります。福井県や石川県、また新潟県のあたりでは活発な雨雲がかかり続けます。4日の夜遅くになると、福井県の若狭湾のあたりや東海地方、そして関東の所々でも激しい雨が降る予想になっています。

5日の夕方までに予想される雨量は、北陸で200ミリ、東海で150ミリ、近畿で120ミリ、関東甲信で100ミリとなっています。

ただ、仮に線状降水帯が発生した場合は、短い時間でさらに多くの雨が降り、急激に状況が悪化する可能性もあります。身の安全を守るためには、早めの避難行動が必要です。

この後、夜にかけて避難が必要なほど状況が悪化する可能性もあります。そのような時に備えて

 (1)今のうちに非常用持ち出し袋などの避難グッズや、避難所の場所、ハザードマップなどを確認しておきましょう。

 (2)浸水などが心配されるエリアでは、夜は家の2階など、なるべく高く、崖などから離れた部屋で休むようにしてください。

 (3)夜間に状況が悪化した場合、暗い中での屋外への避難は非常に危険です。浸水などによって道路のマンホールが外れていたり、危険なものが落ちていたりするかもしれません。むやみに屋外に避難せず、自宅の2階など、より高い所へ垂直避難することも検討しましょう。

気象庁のキキクル(危険度分布)や自治体からの避難情報をこまめに確認し、危険が予想される場合には早めの避難を心がけてください。
(2022年8月4日放送「news every. 」より)

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