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旧統一教会の元牧師が明かす“献金ノルマ”“政治とのつながり”に教団側が反論(2022年7月17日)
▽旧統一教会の元牧師語る“献金ノルマ”
(教団の元牧師)
「私も一時期、教会でですね、信者さんに対して献金をお願いしました。そんな申し訳ない気持ちもある中、今回インタビューに応じたわけですけれども」
こう話すのは、旧統一教会の牧師として数年前まで、日本で布教活動を行っていた韓国人の牧師。
教団の内情を、今回、初めてテレビカメラの前で語りました。
Q. 信者に対して献金をさせていた?
「はい。たくさんありました。いつものことです」
Q. いつものこと?
「はい。統一教会の(牧師の)主な仕事というのは献金を集める仕事でございます。礼拝の説教というのも結局はいかにして信者さん達から献金を出させるか。」
一体どのように信者に献金させていたのでしょうか。
(教団の元牧師)
「教会のいわゆる中心メンバーたちが常に会議しながら、相談しながら具体的に献金を出させるために相手の背景とかを全部調べておいて面接という形にする。『あなたの何代前の先祖が悪い』とか、『悪い現象が起きている』とか『運勢がない』とか」
「山上容疑者の母親も典型的な例のひとつであったと思う。ご主人が急死したとか容疑者の兄が亡くなったとか。
Q. 弱っている信者の心につけ込むと?
「はい。信者さんとしては切なるものがあるんじゃないか、純粋に。」
Q. お金を集めることのノルマっていうのはあった?
「あります」
Q. どのくらい?
「年間、多い時にはもう2億円とか3億円とか。ひとつの教会でですね。大きい教会であれば年間の目標が10億円の場合もあります」
教団は「ノルマはない」としていますが、元牧師はひとつひとつの教会に厳しいノルマが課されていたといいます。
(教団の元牧師)
「日本から出てきた献金はほとんどが韓国に統一教会の世界本部がございまして、そこに送金される形になります。資料を見たことがあるんですけれども年間550億から600億円前後。日本が献金を作る使命があると」
Q. なぜ日本だけがそんな使命を追わされたんですか?
「韓国は『父の国』日本は『母の国』、『母の国』の日本が経済で全世界を養っていかなきゃならないんだと、支えないとという教え。基本的な教えでありましたので」
(記者リポート)(韓国・清平)「ソウルから車で2時間ほどの緑の多い地域に来ているんですが、こちらが旧統一教会の韓国最大の施設だということです」
「年間600億円前後」にも及ぶという日本からの送金について教団に尋ねると
「海外送金している金額については、回答を差し控えさせていただきます」と回答しました。
Q. 実際に旧統一教会と政治っていうのはつながりはあったのでしょうか?
「昔から統一教会と政治の関わりというのは長年にわたって深い関係なんだと思います。私が覚えているのは●●さんですか自民党の、その人を応援していたということは覚えております。教会の上からの指示です。今回は教会で●●さんを応援しますからと。」
元牧師は2013年の参議院選挙の際、安倍元総理に近い、自民党の候補を応援。集会を開いたり、ボランティアを集めて選挙の手伝いを行ったりしたといいます。
(教団の元牧師)「教会側としては応援することで何かやってもらえることがあるかなと。(政治家が)何かあったときに守ってくれる背景だと」
▽元牧師が証言「自民党候補を応援」
今回の参院選、自民党の全国比例候補として出馬し当選した井上義行氏。第1次安倍政権で総理秘書官を務めていました。
(自民党 井上義行氏)
「今回の当選証書は安倍総理に報告したかったわけでございますが、遺志を引き継ぎ、しっかりと憲法改正をしたいというふうに思います」
先月2日に開かれた集会。支援団体として最初に名前を呼ばれたのは…
「FWP(世界平和連合)事務総長でいらっしゃいます…」
教団の友好団体・世界平和連合の幹部です。集会では、その後、安倍元総理が講演を行っていました。
(安倍元総理)「井上さん自身ですね、前回の選挙で落選し非常に厳しい状況の中で、みなさんに支えられながら今日までがんばってきました」
事件の2日前、井上氏はこんな集会にも参加しています。
(井上義行氏)「正直に言っちゃっていいんですか?『同性婚反対』だということを。私は普通の政治家と違うんです!だから私は同性婚には反対ということを信念を持って言い続けます」
(教団関係者とみられる人物)「うちの教会、うちの組織もたくさんの問題があります。この問題を支援してくださる方が井上義行先生でございます。井上先生はもうすでに食口(シック・教会員)になりました。私は大好きになりました。ただ戦いをするならば必ず勝たないといけない。勝つことが善であり負けることは悪でございます」
Q. 旧統一教会に入信された?
(自民党 井上義行氏)「入信はしていません。政策について賛同を得たということで、賛同会員ということになっておりますし、寄付あるいは会費の要望もありませんし、私からの会費あるいは寄付等もありません」
教団は番組の取材に「当法人が組織的に自民党候補者を支援したという事実はない」と回答していますが、井上氏側は「教団の賛同会員」であり、「友好団体(世界平和連合)から参院選で応援を受けた」ことを認めています。
3年前の参院選では8万7946票で落選した井上氏。しかし今回の参院選では、その倍近い16万5062票を獲得して当選しました。
事務所によると「3年前の選挙では教団の友好団体(世界平和連合)の応援はなかった」といいます。
40年前から統一教会の問題を追及し、参院議員を12年務めてきた有田氏は、教団は組織的に“政治への浸透”を図ってきたと指摘します。
これは有田氏が入手したという15年前の教団の内部資料。国内での経費に「PR Team」という名目で500万円が計上されています。
(統一教会問題を追及してきた有田芳生氏)
「2022年の今でも定期的に毎月、国会の中には統一教会のPRチームっていうのは来るんですよ。その女性たちが国会議員を回って統一教会への協力ってのを求めていくんです。今回の参議院選挙で、統一教会の応援をもらい当選した議員さんなんかは、統一教会の集会に出て、統一教会の教えをこれから国会でも広げていく。」
実は有田氏は、小泉政権下で自民党幹事長を務めていた安倍氏とこんなやりとりをしたといいます。
(統一教会問題を追及してきた有田芳生氏)
「『安倍さんの所に統一教会しょっちゅう接触してくるでしょう?』って聞いたら、『もうしばしば来る』って言うんですよ。でも『そういう人たちとお会いになったりするんですか?』っていうのを聞いたら『いや、なるべく会わないようにしてる』って。」
しかし、安倍氏は去年9月教団の友好団体が主催するイベントにビデオメッセージを寄せました。
(安倍元総理のビデオメッセージ)「朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁をはじめ、みなさまに敬意を表します」
山上容疑者は当初、教団トップのハン・ハクチャ総裁を狙っていたと供述しています。
被害者の救済に取り組んできた弁護士は安倍元総理に対し、教団と距離を置くよう繰り返し要請してきたといいます。
(全国霊感商法対策弁護士連絡会 山口広弁護士)
「安倍晋三先生にも他の政治家に対しても何回も、統一教会にエールを送るような行為はやめていただきたい。新しい被害者がそれによってまた生み出されかねないと」
弁護士らによると教団による被害の相談件数はこれまでに3万4537件、その総額は合わせて1237億円に上るといいます。
(教団の元牧師)
「特に教会の2世ですね。子どもさんたち本当に恨みつらみっていうんですか、深いものがあって、今もうたくさんの『予備軍』がいるんですよ。今回起きたこのような事件がまたこれからないとは言えません」
7月17日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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