【安倍元首相銃撃】山上容疑者の伯父が語った「献金」と「自殺未遂」
安倍元首相が銃撃され、死亡した事件から1週間となる15日、山上容疑者の伯父が取材に応じました。伯父によると、母親は教団に多額の献金を続け、家族の生活は困窮。見かねた容疑者が「自分の死亡保険金を渡す」と自殺を図ったこともあったということです。
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「皆さん、こんにちは、安倍晋三でございます！」
安倍元首相の最後の演説となった8日から、15日で1週間がたちました。
献花に来た人
「日本、世界を引っ張っていってくれる人が倒れた。悔しい、残念でならん」
献花に来た人
「家族が亡くなったぐらい、とても…悲しいです。あんな形で亡くなってしまったことが、とても悔しくて」
日本を震撼（しんかん）させた銃撃事件。山上徹也容疑者が犯行に至るまでの詳細な経緯が明らかになってきました。
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事件前日の7日午後5時半すぎ、山上容疑者とみられる人物が、岡山市の商店街の防犯カメラに映っていました。辺りを気にするようなそぶりもみられ、背中には、ショルダーバッグのようなものが確認できます。
この約1時間半後、近くの市民会館で行われたのが、安倍元首相の応援演説です。
山上容疑者は「安倍元首相をつけ回して岡山に行った。銃を持っていった」と供述していて、岡山でも安倍元首相を撃つ機会を狙っていたとみられています。事前に、宗教団体の施設や山の中で「銃の試し撃ちをした」とも話しています。
警察によると、山上容疑者が試し撃ちをしたとみられる山中で、木製の板やコンクリートブロック、ドラム缶、弾丸のようなものなどが発見されたことが、新たにわかりました。
次々と明らかになる、周到な犯行計画。そのきっかけは、宗教団体、いわゆる“統一教会”への恨みでした。
山上容疑者と教団。長年にわたる詳細な経緯を15日、山上容疑者の伯父が語りました。
山上容疑者の伯父
「『（統一）教会が自分（山上容疑者）の人生をぐちゃぐちゃにした』と、（献金は）トップクラス。（母親は）優良信者じゃないですかね」
山上容疑者は、両親、兄、妹と、5人家族の二男として育ちました。伯父によると、幼い頃（1984年）に父親が自殺し、その後、母親が教団に入会したといいます。すると、すぐに始まったのが、母親による教団への献金でした。
山上容疑者の伯父
「即、入会とほぼ同時に2000万円献金。さらにすぐ3000万円。そのあと3年後ぐらいに現金で1000万円。合計6000万円ですよね。その原資は（父親の）保険金です。命の代償です」
あっという間に6000万円もの献金。生活は困窮していったといいます。
山上容疑者の伯父
「『食べるものがない』と（私のところに）SOSがきた。母親は韓国に行って、おらん。お金とおすしかなんか渡した」
その後も、自宅などの土地を売却し4000万円、総額1億円を献金したといいます。そして、2002年に破産。当時、海上自衛隊に勤めていた山上容疑者は、ある行動に出ました。
山上容疑者の伯父
「海上自衛隊から私のところに、（山上容疑者の）自殺未遂の連絡があって、教会によって兄貴と妹が生活が困窮しているわけです。そこへ『自分の死亡保険金を渡す』と」
山上容疑者は、兄妹のために自らの命を絶とうとしたといいます。
――山上容疑者の性格は？
山上容疑者の伯父
「真面目ですね、私らに対しては」
――統一教会について意見とか恨みは？
山上容疑者の伯父
「統一教会によって生活ができないくらいになって、自分の命を絶とうとしたわけでしょ？ これで、わかるんじゃないですか？」
2015年には慕っていた兄も自殺。さらに母親は破産後も、教団に献金し続けていたといいます。山上容疑者は教団への恨みを日に日に募らせたとみられています。
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事件当日、息子の犯行を知った山上容疑者の母親は、知り合いの信者にこう話したといいます。
山上容疑者の母親（信者による）
「原因を作ったのは自分であって、申し訳ない。息子が大変なことをして申し訳ありません。安倍さんや家族、SPの方にも申し訳ない」
涙ながらに話すものの、教団への批判はなかったということです。
教団との関係を巡り、矛先を向けられることとなった安倍元首相。今年の秋に、国葬が行われる予定です。
（2022年7月15日放送「news every.」より）
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