【東京の銭湯】“値上げ”初の500円台に 客離れを防ぐアイデア

【東京の銭湯】“値上げ”初の500円台に 客離れを防ぐアイデア

【東京の銭湯】“値上げ”初の500円台に 客離れを防ぐアイデア

東京都内の銭湯の入浴料金が、15日から値上げされました。値上げの背景は、燃料費の高騰です。都は銭湯の無料入浴券を配布する考えを明らかにしました。銭湯は「朝サウナ」、「マンガ読み放題」などのアイデアで、厳しい経営状況を乗り切ろうとしています。

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東京都では15日から、“町の憩いの場”銭湯の入浴料金が大人は480円から20円値上げされ、500円になりました。子どもの入浴料金も、22年ぶりに値上げされました。

週2回通う入浴客
「まさかお風呂まで、こんなに上がるとは思わなかった」

週5回通う入浴客
「毎日行く身としては、ちょっとつらいかな…」

東京都浴場組合によると、都内の銭湯では1982年の大人料金は230円でした。去年、480円に値上げされたばかりですが、2年連続の値上げで、全国で初めて入浴料金が500円に到達しました。

値上げの背景にあるのは、燃料費の高騰です。

「湯どんぶり 栄湯」ではお湯を沸かすのに一部、ソーラーシステムを使うため、ガスの使用は比較的抑えられているとのことですが、それでも、ガス代の高騰が痛手となりました。

湯どんぶり栄湯 梅田清治郎社長
「(ガス代が)うちの場合ですと、40万円くらいだったのが、70万円くらいまで(上がった)」
「備え付けにあるボディーソープやシャンプー系(も上がっている)。ガス代だけじゃなく、他のも値上がっているので…厳しいですね」

東京都公衆浴場対策協議会が「567円に値上げしないと採算が取れない」と試算している通り、厳しい経営状況は変わらないと話します。

こうした中、都は銭湯の利用促進を図るため、スポーツイベントなどの会場で無料入浴券を配布する考えを明らかにしました。

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値上げによる客離れも懸念される中、墨田区の「黄金湯」では、あるアイデアで乗り切ろうとしています。

至福の表情を浮かべる入浴客が1日の疲れを癒やしていると思いきや――朝風呂を楽しんでいました。以前は「午前10時から」の営業でしたが、今年3月から「午前6時から」の営業をスタートしました。

お客さん
「朝、めちゃくちゃ最高でした! 人が落ち着いていたので、夜よりも。間違いなく、はまります」

そして朝風呂開始と同時に、銭湯の2階に宿泊施設がオープンしました。和洋8室の宿泊施設です。

黄金湯 新保朋子店主
「都内では銭湯の上に泊まれるっていうのはないとは思うので、週末はいっぱいご予約いただいています」

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品川区の「西小山東京浴場」では、まるで“マンガ喫茶”のようにマンガや雑誌がずらりと棚に並べられていました。

入浴料を支払えば、追加料金なしで約7000冊のマンガや雑誌が読み放題になります。子どもたちの遊び場としての利用も多いということです。

さらに、自分の好きな本だけを棚に並べて販売できる「フロナカ書店街」というエリアもあり、小さな本屋さん気分も味わえます。

西小山東京浴場 小泉ゆかな店長
「どうしても入浴料は、東京都だったら何円って決まっているので、『どういう風に付加価値をもっと持たせられるか』みたいなところで」

ちなみに、回数券は今回は値上げの対象外。回数券は4500円で10回入浴できるので、500円分もお得になります。
(2022年7月15日放送「news every.」より)

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