立憲と国民 野党分断の深層 支持団体「連合」“また裂き”選挙区も 自民に歩み寄り?(2022年7月11日)

立憲と国民 野党分断の深層 支持団体「連合」“また裂き”選挙区も 自民に歩み寄り?(2022年7月11日)

立憲と国民 野党分断の深層 支持団体「連合」“また裂き”選挙区も 自民に歩み寄り?(2022年7月11日)

旧民主党に由来を持つ立憲民主党と国民民主党。
支持団体の「連合」労働組合のナショナルセンターがまた裂き状態になっています。
政治的な存在感を見失っている「連合」。
女性初の会長、芳野友子さんに大越健介キャスターが話を聞きました。

小川淳也氏と玉木雄一郎氏。
もう二人揃って、並ぶことはないのでしょうか。

立憲民主党 小川淳也政調会長
「茂木さんのそばにずっとおることができません。どうか助けてやってください」
国民民主党 玉木雄一郎代表
「選挙区は玉木雄一郎と書かないように(笑)。三谷祥子と書いてください」 

香川選挙区は、野党共闘が崩れ「立憲民主党」と「国民民主党」がそれぞれ候補を擁立。
「1人区」で、全国最多の8人が乱立し、“政権批判票”の奪い合いは避けられません。

「立憲民主党」と「国民民主党」、両党の最大の支持団体が「連合」です。

大越健介キャスター
「多くの労働組合を束ねる、ナショナルセンター「連合」です。10数年ぶりに来ました。」
               
「連合」は、1989年に結成された、日本最大の労働組合の全国中央組織です。
およそ700万人が加盟し、今なお高い集票力を誇っています。

去年、女性として、初めて「連合」の会長に就任したのが、芳野友子さん(56)です。
           
連合 芳野友子 会長
「政策を実現していくということが、すべての働いている人たちに対するメリットになるということがありますので、」

「連合」は、政権交代が可能な政治体制を目指し、1993年の“非自民”の細川連立政権誕生や、2009年の民主党への政権交代に大きな役割を果たしてきました。

それが、芳野会長は就任後、東京都内のホテルで、自民党の麻生副総裁と会食するなど「自民党シフト」ともとれる動きを見せます。
  
麻生氏は「連合」との関係について―。

自民党 麻生副総裁
「我々と飯を食おう、酒を飲もうというような話ができるようなところまで(きた)。
「時代が違うって。明らかに世の中は動いてるんですよ」

芳野会長は、自民党本部で開かれた会合にも出席。
自民党議員に対して、講演を行いました。

終了後には、岸田総理のポスター前で、取材に応じ―。

連合 芳野会長
「問題認識としては“ほぼほぼ一緒かな”と思いました。
 私たちとしては政策実現に向けて、これから一緒に取り組めればなと」

さらに立憲と国民の対立が決定的となった、国民民主党による“政府予算案への賛成”については―
              
連合 芳野会長
「『連合』としては、予算に対して反対しているわけではございませんので、」

「事実上の政権への信任」とも言える、“予算案賛成”に「連合」の芳野会長は、理解を示したのです。

大越キャスター
「自民党の麻生副総裁と会談されたりということは非常に大きなニュースになりました。
 あの時の真意というか、連合はそうか自民党にすり寄ったのという声も組合員から聞こえたと思うんですね。
 そこには、どういうご説明をされますか?」
連合 芳野会長
「政党の中の部会に呼んでいただければ、連合の政策についてご説明をするということは過去からずっとやってきていることですので、決して何も変わっていないという認識です」

大越キャスター
「自民党の議員であっても、この人は労働政策、一生懸命だと、支援のしがいがあるということだったら、推薦を出すのか」
連合 芳野会長
「そういう考え方もあるかもしれませんが、自民党となると、経営者団体が支援をしていますので、そこに私たち労働組合も一緒に支援してしまうと“政治に緊張感がなくなってしまう”と思うんです」
大越キャスター
「自民党を含めない、非自民の政権を後押ししていく、その基本方針は変わらないということですか?」
連合 芳野会長
「今の段階では変わらないです。」
大越キャスター
「国民民主党は、予算まで賛成しちゃいましたけど、もう与党じゃないかっていう声もありますよ」
連合 芳野会長
「いや、あの―、玉木代表は野党だと言っていますので、はい。
 そこを信じて」

今回の選挙で、「連合」は、「1人区」の香川で、立憲と国民の候補者2人を「支援」する、“股裂き”状態です。
“野党共闘”の崩壊に、自民党は―。

自民党香川選挙区 平井卓也選対本部長  
「これだけバラバラだと、相手が誰だかわからないっていうことなんで。
 我々の“信任投票”みたいな形になっているんだと思います。」

一方、野党側の取材から見えてきたのは、分断の深刻さです。

国民民主党陣営の関係者は―
「反対するだけの野党では変化がない。
 政策の実現には、“自民党とのパイプ”が必要だ。」
               
立憲民主党は―

立憲民主党・茂木候補
「(国民民主党は)与党寄りになっている。
 与党の補完勢力になってきていて。
 正直、今回の選挙の後に、もう一回一緒になるって、もう想像つかないですよね」

関係修復は難しいのでしょうか。

大越キャスター
「立憲民主党と国民民主党の双方に大きな影響力をもつ連合が橋渡しとなることはできないのでしょうか?」
連合 芳野会長
「一つの塊になるように、それはこれまでもやってきましたし、これからもそういう働きかけはしていきたいと考えています」
大越キャスター
「しかしこれまで、あんまりうまくいっていない。」
連合 芳野会長
「そうですね。」
大越キャスター
「どうやったら、うまく行くんでしょうか?」
連合 芳野会長
「どうしましょうか(笑)。これはもう地道に話し合いを続けていくことしかないというふうに思います。」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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