【独自】“リターンカラス”新大久保に大群…「韓国料理」が好物? “凶暴で襲撃”も(2022年6月29日)
繁華街に戻ってきたのは、人だけではありませんでした。コロナ禍前のように、都内にカラスの大群が姿を見せ始めています。
■“東京のコリアンタウン”カラスの餌場に…
18日午前4時の東京・新大久保。朝焼けの空を一羽、また一羽と集まってくるカラスたち。電線にカラスが止まっています。
狙っていたのは、ごみ袋です。ごみ箱のふたが半開きになっているので、くちばしでつついて、ごみ袋の中からごみを出してしまっています。
ものの数分で、先ほどカラスが集まっていた場所は、ごみが散らかってしまっています。
日中は多くの人でにぎわう、新大久保。“東京のコリアンタウン”とも言われ、本場の韓国料理などを楽しめる場所として、若い世代に人気の街です。
そこが今、カラスに餌(えさ)場として狙われているのです。
■子連れで狂暴化…“通行人襲撃”も「不安」
午前5時を過ぎるころ、その数はピークに達します。大久保通りの一角に、50羽近くが集まっていました。カラスが止まっていた場所のすぐ下には、フンの跡がたくさんあります。
近隣住民:「急いでる時に肩にフンが落ちてきた。ウェットティッシュを持ち歩いているので、それで(拭いた)」
近隣住民:「やばいよ、カラスの鳴き声で起きるもんね。怖いですよね、いつ襲われるか分からないから」
近隣住民も恐れる、このカラス。主に都内に生息する「ハシブトガラス」という種類で、埼玉県などの郊外にいる「ハシボソガラス」よりも大柄で、くちばしが太いのが特徴です。
通行人にも、お構いなしで飛んでいきます。人に慣れたカラスは、時に襲ってくることもあります。
気性が荒くなる繁殖期(4月から5月)は過ぎていますが、子どもと行動を共にする親ガラスは、時に凶暴になります。近くを歩く時には、注意が必要だといいます。
東京大学名誉教授・樋口広芳氏:「帽子をかぶったり、日傘を差したり、両手を上にして歩くと襲われないです。翼が何かに当たることを非常に嫌がるので、腕の間を抜けられないので、カラスは避けていく」
■廃棄された「食材」…カラス「好物」と一致
それにしても一体なぜ、新大久保にカラスが大量に集まっているのでしょうか?
その理由は、この街ならではの“ごみの特徴”にありました。
東京大学名誉教授・樋口広芳氏:「韓国料理だと、焼肉屋の関係で肉片が多い。肉に付いている脂肪分とかが大好き。(カラスの)好みのものがたくさんある」
「サムギョプサル」や「チーズタッカルビ」など、肉がメインになることが多い韓国料理。廃棄された食材などが、カラスの好物と一致するというのです。
確かに、取材を進めると、肉の塊をカラスが取り合っています。鶏肉の皮のようなものを食べています。ごみ袋から引っ張り出した肉に群がっていました。
散らかったごみの清掃にあたる業者は、次のように話します。
清掃業者:「(カラスが)ここ最近、異様に増えていますよ。鳥たちも生きるのに必死だから、食べ物があるところに寄ってくる」
■大量の生ごみ…カラスに「絶好のチャンス」
新大久保のカラスは、最近になって増えてきたというのです。一体なぜなのでしょうか?
東京大学名誉教授・樋口広芳氏:「コロナが収まってきて飲食店が再開し、たくさんの生ごみが出されるのは、カラスとしては、絶好のチャンス。カラスが集まって袋を食い破って中のおいしいものを食べる。それを離れた所で見ているカラスも皆、集まってくる」
大量のカラスは、新大久保が活気を取り戻した証しでもある一方で、新宿区はごみにネットを掛けるなど、対策を呼び掛けています。
(「グッド!モーニング」2022年6月29日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く