【逮捕】インドネシアの田舎に潜伏 男の逃亡生活は 10億円”不正受給”
10億円近くの持続化給付金詐欺事件で、海外に逃亡していた谷口光弘容疑者が、インドネシアで逮捕されました。現地当局は、谷口容疑者を同席させて記者会見を行いました。
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日本時間8日午後2時半ごろ、谷口光弘容疑者（47）が、インドネシア当局の会見にオレンジ色の服を来て姿を見せました。その背中にはインドネシア語で「外国人の勾留者」という文字が書かれていました。
光弘容疑者は、会見場では終始、カメラに背を向けた状態でした。
――谷口さん、いまどのような気持ちですか？
――不正の認識はあったのですか？
逃亡から1年8か月。事件は8日、急展開を迎えました。
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家族ぐるみの詐欺グループが、持続化給付金、約9億6000万円をだまし取ったとみられる事件。光弘容疑者（47）はその主犯格とみられ、警視庁に指名手配されていました。
捜査関係者によると、出国したのは、中小企業庁側が給付金の申請書類に不審な点があることに気づき、申請を却下し始めた直後のことだったといいます。
そして、日本時間の8日午前0時半ごろ、インドネシアのスマトラ島南部にあるランプン州で、地元警察と入管当局に不法滞在の疑いで逮捕されたということです。現地メディアによると、逮捕された際、抵抗しなかったといいます。
その後、光弘容疑者は首都・ジャカルタに身柄を移されました。
インドネシア当局
「6月7日の火曜日22時33分（日本時間8日午前0時半）、ランプン州警察当局からMT（光弘容疑者）が勾留されたと報告を受けました。（光弘容疑者は）インドネシアに1年半住んでいました」
ジャカルタにも住んでいたことが明らかになりました。そして、会見では、逮捕されたランプン州でどのような生活をしていたかについても、質問がでました。
インドネシア当局
「現地の人々から聞いた話では、MT（光弘容疑者）は、（ランプン州の）村で大体1週間ほど住んでいました。（光弘容疑者は）現地の人々に『漁業分野の事業に出資したい』という意思を伝えていました」
当局によると、光弘容疑者は、地元住民と気軽に会い、エビ取引への勧誘をしていたといいます。
インドネシア当局
「ランプン州で、エビ養殖所と魚分野の事業を起こす予定でした」
しかし、現地の人から「パスポートの期限が切れた外国人がいる」と報告があり、逮捕されることとなりました。
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光弘容疑者が逃亡先として選んだスマトラ島のランプン州とはどんな所なのか、インドネシア専門のツアーを扱う旅行会社に話を聞きました。
TAMインターナショナル 齋藤毅人代表取締役
「（ランプン州は）なかなか日本人が行くような（観光地は）少なく、旅行の選択肢の1つに入らないと思いますね。田んぼとか畑とか、まだまだあります」
スマトラ島の中では田舎にあたるといいます。
2020年3月までの1年間、ランプン州の高校で日本語を教えていた男性も――
ランプン州で日本語教えていた毛利匡秀さん
「ランプン市というところがあって、一番発達していてビルがあったり、大きな商業施設があったり。でもそこから離れてしまうと、田んぼが一面広がっているような田舎がとっても多い」
現地では、日本人は珍しい存在だったといいます。
毛利さん
「日本から出張できている人が数人いて、日本人がとっても珍しいことだよねって、現地の友達とインドネシア人と話していてもよく言われました。日本人がいるだけで珍しいというか、『どうしたんだろうこの人』というのはあるかも」
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“国外逃亡の末”逮捕された光弘容疑者。会見の最後には、会見に集まった記者から「谷口さん、いまどのような気持ちですか？」「不正の認識はあったのですか？」「一言お願いします」「税金でしたけど、不正の認識はあったのですか？」「ご家族は逮捕されてますけど」「金はどのように使ったのですか？」と矢継ぎ早に質問が飛びましたが、一言も答えることは、ありませんでした。
捜査関係者によると、光弘容疑者について、日本大使館の駐在員がパスポートなどから本人と確認したということです。今後、警視庁は光弘容疑者の日本への送還に向けて、現地当局などと調整する方針です。
(2022年6月8日放送「news every.」より）
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