【金総書記】“二重マスク”で薬局を視察 医療品行き届かず“激怒”

【金総書記】“二重マスク”で薬局を視察 医療品行き届かず“激怒”

【金総書記】“二重マスク”で薬局を視察 医療品行き届かず“激怒”

新型コロナウイルスの感染者がいることを認めた北朝鮮は、新たに1日で39万人以上が発熱したと明らかにしました。金正恩総書記はマスクを二重に着けているとも見える姿で薬局を視察し、「医薬品が住民に行き届いていない」として、関係部門を厳しく叱責しました。

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16日午後3時すぎ、北朝鮮の国営テレビ・朝鮮中央テレビで、薬局を視察する金総書記の姿が放送されました。金総書記の口元は、マスクを二重にしているようにも見えました。薬局では、金総書記が衛生面などの問題を指摘したと伝えられています。

金正恩総書記
「陳列場所以外に、薬を保管する場所もなく、販売員の服装も整えられていない」

さらに、感染対策の会議で、金総書記は「医薬品が薬局を通じて、住民に正確に行き届いていない」として、内閣や保健医療部門を強く批判しました。

北朝鮮メディアは、15日午後6時までの1日で、新たに39万人あまりの発熱者が確認され、累計で121万人以上が発熱したと伝えています。また、死者も50人に増えるなど、北朝鮮では感染が急拡大しているとみられています。

「何の責任も自責の念も感じず、何の役割も果たせていない。中央検察所の所長の職務怠慢な行為を厳しく叱責されました」と、いらだちを隠せない金正恩総書記の様子を伝えた朝鮮中央テレビ。手元を見ると、小刻みに机を叩いていました。

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北朝鮮の医療事情について、韓国メディアは専門家の話として、「新型コロナの感染拡大で、2020年に中国との国境を閉鎖して以降、医薬品輸入をほとんど中断した状態であるため、急増する患者に十分な医薬品を供給するのは不可能に近い」と報じています。

こうした中、16日の朝鮮中央テレビの放送では、発熱したのち回復したとされる人たちが登場し、治療方法を紹介していました。

回復したとされる人
「民間療法が1番です」

回復したとされる人
「塩水で口をすすぎ、ヨモギを燃やし、お酢で消毒。子どもは熱が出ると動こうとするので、音楽を流して30分間体を動かさせました」

回復したとされる人
「塩水で、何度も口をすすいだりしました。そうやって治療したら、すっかり治りました」

感染症・呼吸器疾患が専門の加藤哲朗医師によると、「こういった民間療法による新型コロナへの有効性は確認されていないが、塩には殺菌・消毒効果が多少あるとされていて、そこから塩水を使う民間療法が考えられたのではないか」と指摘しています。

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一方、お隣・韓国の尹錫悦大統領は16日、初めての施政方針演説を行いました。

韓国 尹錫悦大統領
「北朝鮮が受け入れるなら、コロナワクチンを含む医薬品、医療器具、保健人員など必要な支援を惜しまないつもりです」

支援に向け、韓国政府は実務協議を提案する通知文を送る考えを北朝鮮側に伝えましたが、北朝鮮は通知文の受け取りの意思を明らかにしていないということです。
(2022年5月16日放送「news every.」より)

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