【井の頭公園】“モネの池”に新たな危機 外来魚は消えたけど…

【井の頭公園】“モネの池”に新たな危機 外来魚は消えたけど…

【井の頭公園】“モネの池”に新たな危機 外来魚は消えたけど…

東京・井の頭公園の井の頭池はかつて外来魚などに悩まされ、「かいぼり」を実施しました。濁っていた水質は劇的に改善され、“モネの池”として多くの観光客が訪れるようになっていましたが、今度は外来種の水草に頭を抱える事態になっています。

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桜の鮮やかなピンクから、新緑の季節へ歩みを進める東京・井の頭公園では、今、ある“危機”に直面していました。それが、井の頭池を覆うように生えた「外来種の水草」です。

東京都西部公園緑地事務所 永田雅之課長
「こちら池の中に見えるのが、外来種の『コカナダモ』になります」

水の中には、長く育った「コカナダモ」が、一面にびっしりと生えていました。「コカナダモ」は北アメリカ原産の外来種で、この池には本来、存在しない水草です。しかし、2年ほど前から増え始め、今では池全体に広がっているのです。

井の頭池といえば、かつて外来魚などに悩まされ、水を抜いて天日干しをし、清掃などを行う「かいぼり」を2014年から実施していました。底に沈んでいたゴミなどを取り除く作業を繰り返すこと3回――濁っていた水質は劇的に改善され、絶滅危惧種の水草「ツツイトモ」も、この池で生育するようになりました。

揺らめく水面に日の光が差し込んでつくられる透明感のある姿は、“印象派の巨匠”クロード・モネの名画「睡蓮」をほうふつとさせると話題になり、“モネの池”として多くの観光客が訪れるようになったのです。

しかし、外来魚のあと、今度は外来の「水草」に頭を抱える事態になっています。

池を見る来園者は、「藻しか見えないですね…。残念だな…と」 「絶望的に多いじゃない。ちょっと大変ですよね」と驚きを隠せない様子でした。

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金沢星稜大学の永坂正夫教授は、“繁殖力の強さ”を警戒しています。

金沢星稜大学 永坂正夫教授
「どんどん分散して広がっていく水草です。水域全部を埋めるような形で増殖しちゃうんです。 そうなると、日本在来の植物が皆、負けて消えていってしまうことが起こります。 手間暇かかるけど、増えすぎたところを取り続ける」

美しい光景を脅かす外来水草「コカナダモ」について、都は刈り取り作業をするなど、在来種がいなくならないよう注視していくとしています。
(2022年4月8日放送「news every.」より)

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