欧米が戦車・ドローン支援の一方“戦争犯罪”証拠隠滅?※動画視聴の際はご注意下さい(2022年4月6日)

欧米が戦車・ドローン支援の一方“戦争犯罪”証拠隠滅?※動画視聴の際はご注意下さい(2022年4月6日)

欧米が戦車・ドローン支援の一方“戦争犯罪”証拠隠滅?※動画視聴の際はご注意下さい(2022年4月6日)

ロシア軍によるウクライナでの残虐な行為が、連日、明らかになるなかで、今度は、その証拠を隠滅しようとしていた疑いまで浮上しています。

キーウ近郊の街・ブチャでは、また新たな遺体が見つかりました。
ウクライナ・モナスティルスキー内相:「ここには6つの遺体がある。あそこに見える家では3人、別の家では1人の遺体があるかも」

1カ月にわたるロシア軍の占領で荒廃した街。取材中、1人の住民が近づいてきて、こう訴えました。
ナターシャさん(69):「全世界の皆さん、見てください。これが、プーチンのやっていること。プーチンは『我々が自国民を殺した』と言っている。プーチンはクズだ。私たちは平和な国民で誰にも悪いことをしていない。私たちの家に入ってきて、めちゃくちゃにした。ロシア軍は、そこに住む人や犬を殺した。その場で、人々は拷問され、極寒の外に2日間、放置し、その後、撃ち殺した」

懸念されるのは、こうした被害が各地で起きているかもしれないということ。さらに北西に位置するボロディアンカは、“ブチャを超える犠牲者”がいる可能性が指摘されている街です。この街で、何人の市民が殺されたのか、具体的な数はまだ判明していませんが、行方不明者が200人いるといわれています。

キーウに近いホストメリでも、400人が行方不明になっています。発見された遺体が消えたという証言もあり、ロシア軍が残虐行為の痕跡を消したのではという指摘がされています。

現地に取材に入ったジャーナリスト・綿井さんに聞きました。
『アジアプレス』ジャーナリスト綿井健陽さん:「(撮影は)ウクライナ軍や、警察当局からの規制は特にない。私自身も住民に話を聞くのも自由に、誰でも聞ける。質問中に遮られたり、干渉を受けたりは一切なかった。ロシア側が否定したとしても、裏付けるような証拠は上がっていない。今後、住民の証言がもっと出てくると思う。基本的にロシア側の主張には根拠はないと」

こうしたなか、国連安全保障理事会の緊急会合が開かれ、ゼレンスキー大統領が、オンラインで演説を行い、こう訴えました。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「世界はロシア軍が何をしたのか、ブチャで目の当たりにした。ほかの町でもロシア軍の行為をさらに見せつけられるでしょう。国連憲章の第1章、第1条を思い出してください。国連の目的は「平和と安全の維持」ことそのために「措置を取る」こと。その国連憲章が破られた。これが続くと、自国の安全保障は組織でなく、武器に頼るほかなくなる。皆さん 国連を“終幕”させるのか。国際法が存在する時代は終わりか。「違う」と答えるならば、いま行動を取らねばなりません」

対するロシアは、合計20分にわたる反論を展開しました。
ロシア・ネベンジャ国連大使:「ロシアの支配下で民間人、誰一人、暴力を受けなかった。市民は街の中を自由に移動し、携帯電話も使っていた。国内の過激派による市民の殺害を、ロシアのせいにした“犯罪的演出”だ」

すべて、ロシアは悪いことなどをしていないという主張です。ただ、1つ特徴的だったことがあります。ゼレンスキー大統領を“さん付け”で呼び、まるで“諭す”かのような口ぶりです。
ロシア・ネベンジャ国連大使:「ゼレンスキーさん、西側諸国の“計画”を実行させないで。あなたの国のため、正しい決断をしてください。今こそ決断のとき。現場のリアルな状況をご存じですよね。あとからでは手遅れになりかねない」

今回の安保理。西側諸国がこぞってロシアを“戦争犯罪”だと非難しただけでなく、これまでロシア非難を避けてきたインドにも変化が見られました。
インド・ティルムルティ国連大使:「ブチャでの民間人殺害を深く憂慮する。我々は、これらの殺害を明確に非難し、独立した調査を求める声を支持する」

市民の大量虐殺が明るみにでたことで、徐々に、しかし確実に国際社会の対応は変わりつつあります。EUが、ロシア産石炭の禁輸に踏み切ったり、アメリカが、ロシアでの投資を禁止したりと、ここ数日で数々の追加制裁が決まっています。

経済制裁だけではありません。今後の戦況を見据えたウクライナへの軍事支援も新たな段階に入りました。チェコが戦車を提供。初めて西側陣営からウクライナに戦車が送られたことになります。さらに、アメリカが供与するスイッチブレードという“自爆ドローン”です。大きさはリュックサックに入る程で、持ち運び可能。爆薬を搭載し、10キロ先の標的に攻撃ができるものです。

戦車に攻撃ドローン。これまでのような首都防衛だけでなく、相手を“追撃する戦力”が補完されることを意味しています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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