「家族を守るために」義勇兵の覚悟 首都キエフから15キロ 迫るロシア軍(2022年3月11日)

「家族を守るために」義勇兵の覚悟 首都キエフから15キロ 迫るロシア軍(2022年3月11日)

「家族を守るために」義勇兵の覚悟 首都キエフから15キロ 迫るロシア軍(2022年3月11日)

アメリカ国防総省によりますと、ウクライナに侵攻を続けるロシア軍は、首都キエフの中心部から15キロに迫っているということです。

イギリス国防省の分析によりますと、ロシア軍は数日以内の新たな攻撃に向けて部隊を立て直そうとしているといいます。

キエフの北東の幹線道路では9日、激しい衝突がありました。

ウクライナ兵:「キエフに向かっていた大きな隊列だった。待ち伏せ作戦を行った」

ウクライナ軍の待ち伏せ作戦が成功し、ロシア兵たちは撤退しました。ただ、戦闘が長期化するほど犠牲が重なります。

ウクライナ兵:「我々は戦車2両、輸送車1台、特別部隊長を含む30人を失った」

人々が追いつめられるなか、ロシアはこんなことを言い出しました。

ロシア外務省、ザハロワ報道官:「『特別軍事作戦』を実施するなかで、ロシアは、ウクライナが生物・化学兵器開発の計画を急きょ廃棄した事実を確認した。この計画にはアメリカが資金提供していた」

アメリカは、生物・化学兵器の使用を正当化するための発言だと警戒を強めています。

ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「化学兵器でどこを攻撃するのか。マリウポリの産科か?ハリコフの教会か?子ども病院か?化学兵器や大量破壊兵器はこの国で開発されたものではない。全世界がそれを知っている。あなたたちも知ってるはずだ」

ロシア軍は6日に続き、10日夜に核物質を扱う研究所を再び攻撃しました。

アメリカ、ヘインズ国家情報長官:「軍事目的ではない物質でも、危険な用途に使用される恐れがある。それが住民への脅威になり得る」

ロシア軍が制圧したチェルノブイリ原発では、すべての通信が途絶えたとIAEA(国際原子力機関)が明らかにしました。チェルノブイリ原発はベラルーシとの国境近くにあります。ルカシェンコ大統領は11日、プーチン大統領と会談しました。

ベラルーシ、ルカシェンコ大統領:「あなたは(チェルノブイリに)電源を供給してと頼みました。(ウクライナは)電源はいらないのです。何が起きてもどうでもよいと思っている。私はお約束通り、力ずくで電力を通しました」

プーチン大統領は、ウクライナとの協議に一定の進展があると伝えました。

ロシア、プーチン大統領:「連日のウクライナ側との交渉について伝えたい。報告を聞く限り、ポジティブな進展がある」

ドニエプル川のほとりで、市民が訓練を受けていました。36歳の息子とともに志願したのは、64歳の元・武道指導者(64)です。

元・武道指導者:「子どもや孫のためです。人生の半分以上がソ連時代でした。本質をよく理解しています。プーチンはソ連に戻るよう誘導していますが、私も息子もウクライナ国民も戻りたくないのです」

1月、毎週行われていた軍事訓練で出会ったオレシャさん(46)は、高齢の両親を守るため、今もキエフの近くにいます。

オレシャさん:「なるべく外出しないようにしています。常に命の危険を感じています。状況を見ながら、その都度、決断をしなければいけません。ウクライナ軍はロシア軍を抑えていて、キエフはまだ大丈夫。戦闘に行くことになったら、私は看護の役割をすると思います」

CNNによりますと、52カ国から2万人以上がウクライナ軍に義勇兵として合流したいという意思が届いているといいます。そこには、ベラルーシ人の姿もあります。

ベラルーシの義勇兵:「(プーチン大統領の)野心のために、人々は苦しみ死ぬんだ」
ベラルーシの義勇兵:「良心と名誉が残っているすべてのベラルーシ人に、ウクライナ人への最大の支援を期待します。我が国の領土が侵攻の出発点になっていて残念です」

プーチン大統領も国内外から戦闘員を募集すると発言しました。

ロシア、プーチン大統領:「ドンバスの人々を助けるために、ボランティアで来たい人がいれば、戦地への移動を助けるべきでしょう」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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