【解説】阪神オリ優勝パレード担当課長が死亡　資金”還流疑惑”も、斎藤知事は「指示したことはない」問題の焦点は？

【解説】阪神オリ優勝パレード担当課長が死亡　資金”還流疑惑”も、斎藤知事は「指示したことはない」問題の焦点は？

　阪神・オリックスの優勝パレードを担当していた兵庫県の元課長が死亡していたことがわかりました。斎藤元彦知事らを告発した文書では、元課長は業務で疲弊し療養中と指摘されていました。

　兵庫県の斎藤知事は会見で、去年11月に行われた阪神・オリックスの優勝パレードを担当していた課長の男性が今年4月に死亡していたことを明らかにしました。

　斎藤知事らを告発した文書では、元課長について、業務で疲弊し「病気休暇中」と記載されていたほか、優勝パレードの資金不足を補うため、県が金融機関に補助金を出し、“募金”として還流させた疑惑も指摘されていました。

　県は、約3か月経った7月23日、元課長の死亡を職員向けに発表していて、斎藤知事は、時間がかかった理由について「ご家族の意向」と説明しています。

■阪神とオリックスの優勝パレードで資金の”還流疑惑”

（黒木千晶アナウンサー）
　改めて今回の件を振り返っていきたいと思いますけれども、去年阪神とオリックスの優勝パレードを担当した元課長が、今年4月亡くなっていたことが分かりました。亡くなった理由については分かっていません。

　こちらの優勝パレードに関する疑惑なんですけれども、3月の斉藤知事の疑惑の告発文の中で、7項目の疑惑の一つとして挙がっていました。

　告発文によりますと、優勝パレードの開催資金の不足を補うために兵庫県が補助金を増額しまして金融機関に渡り、そのお金をパレードの資金として募金という形で還流したのではないかという疑惑が、この告発文にあがっていました。

　元課長は業務で疲弊し、病気休暇中と、告発文には書かれているんですけれども、こちらの因果関係についてはまだ分かっていません。

　斉藤知事なんですけれども、6月20日に「還流の指示をしたことはない」と説明していますし、24日、亡くなった元課長に対しては「パレードの対応にご尽力いただいた、亡くなられたことへのお悔やみを申し上げたい」と話しています。

　働いている兵庫県の職員の皆さんにとっても、これだけ短期間で人が亡くなってしまうと本当につらいものがあると思うんですよね。

（横須賀ゆきの解説委員）
　これちょっと切り分けて考えたいのが、7項目についての疑惑が事実なのかどうかについて（調べるのが）百条委員会です。知事のいわゆるパワハラの対応とか、初動、亡くなった方に対する「ウソ八百」などの対応については、第三者機関でもまた調査していくことになります。公益通報の法律に違反していないのかというところが、一つの焦点です。

　もうひとつ焦点があって、この方が亡くなったこととの因果関係というのが、今後調べられていくと思うんですけれども、これ斉藤知事に関わる部分なんですけど、要はこの職場がどういう労働環境だったのか。この人は時間も含めてどんな働き方をしていたのか。心理状態がどうだったのか。まず調査が必要ですし、それについて斉藤知事は、今後しっかりと県民の皆さんに、この亡くなった方のプライバシーに配慮しながら、説明しなくてはいけないと思います。

　その説明をした上で、やはり結果責任が伴うと思います。何らかの責任はですね、必ずこれ取らないといけない事態だと思います。

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