違法捜査を訴えた裁判 検察に提出命じた約18時間の取り調べ映像を約50分間に短縮 大阪高裁
不動産会社の元社長が検察の違法捜査を訴えている裁判で、一審で検察が提出を命じられた約18時間の取り調べの映像データについて、大阪高裁は22日、約50分間に短縮する決定をしました。
不動産会社「プレサンスコーポレーション」の元社長・山岸忍さん（61）は21億円の横領事件で起訴され、刑事裁判で無罪が確定しました。山岸さん側は「検事の違法な捜査があった」と訴え、国に賠償を求めて裁判を起こし、取り調べの映像データの提出を求めています。
大阪地裁は昨年9月、元部下への取り調べの一部、約18時間の映像データを提出するよう国側に命じ、国側は即時抗告していました。
大阪高裁はこの日、「元部下の名誉やプライバシーを侵害する恐れがある」などとして、提出を命じるデータの対象を約50分間に短縮しました。対象は刑事裁判で提出された部分に限られ、前後で検事が机を叩いたり、恫喝したりした部分などについては取り除かれたということです。
山岸さんは今週中にも最高裁に不服を申し立てるとし「検察の違法な取り調べは全面的に明らかにされるべき」とコメントしています。一方、大阪地検は「コメントすることはない」としています。
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