「岸田派の解散検討」総理表明で自民激震 総理5人輩出の宏池会とは?他派閥からは…【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年1月19日)
岸田文雄総理大臣は18日夜に突如、長年続いてきた宏池会・現岸田派の解散を検討していることを表明しました。
■9時間で一転…「勝負に出た」自民に激震
岸田総理
「宏池会を解散することを検討しております」
18日午後7時すぎ、記者団の前に現れた岸田総理。驚きの内容は、普段と変わらぬ口調で語られました。
岸田派では、2020年までの3年間でパーティー券収入などおよそ3000万円が収支報告書に記載されていない疑いが浮上。東京地検特捜部は、岸田派の元会計責任者の立件を検討しているとみられます。
岸田総理は午前中、こう釈明していました。
岸田総理
「事務処理上の疎漏(そろう)であると承知しておりますが、私自身、在任中から今日まで、それ以上のことは承知をしておりません。事務的なミスの積み重ねであると報告を受けております」
記載漏れは、疎漏だったと聞き慣れない言葉で説明しました。疎漏とは、大雑把で抜けたところがあるという意味です。
岸田派 閣僚経験者
「事務的なミスの積み重ねって。完全にひとごとみたいな言い方で、納得できるものもできない」
しかし、9時間後、対応は一転します。
岸田総理
「(岸田派の)解散についても検討しております。政治の信頼関係に資するものであるならば、そうしたことも考えなければならない」
「(Q.政策集団としての『宏池会』は残す考えか?)いや、宏池会を解散することを検討しております。宏池会というのは元々、政策集団です」
急転した事態に、総理周辺の自民党議員は「自民党が生き残るにはこれしかないと、勝負に出たということじゃないか」と話したということです。
■宏池会とは? 総理5人輩出 麻生派も源流
専門家は、こう話します。
政治ジャーナリスト 細川隆三氏
「相当追い込まれた末の踏み込んだ対応を示さなければいけないという結論に至ったのでは。(宏池会は)長い歴史がある。自民党の保守本流といわれる派閥。宏池会の看板を下ろすというのは、大きな決断だったと思う」
岸田派・宏池会は1957年に、後の総理大臣・池田勇人氏を中心に結成されました。
池田総理(1961年当時)
「所得倍増計画は正しかったと。正しいものであるようにすることを断言したいと思います」
67年間で、大平正芳氏、宮澤喜一氏など総理大臣を5人輩出した自民党で最も歴史がある派閥です。
谷垣禎一衆院議員(2000年11月当時)
「加藤先生は大将なんだから。1人で突撃なんて、だめですよ。加藤先生が突撃する時は、俺たちも付いていくんだから」
2000年、当時の加藤紘一会長が森内閣の不信任決議案の採決を前に起こした「加藤の乱」で派閥が分裂するなど、今の麻生派や谷垣グループは、宏池会を源流としています。
■他派閥から不満も…安倍派はきょう緊急総会
他の派閥からは、驚きの声とともに不満の声も上がっています。
麻生派 閣僚経験者
「安倍派はあすにでも解散と打ち出すべきだと思うが、それよりも先に総理が手を打つことになったんだろう。これは面白いことになってきた。麻生さんは一部の派閥の問題だと思っていると思うよ。あくまで立件される人間がいる派閥が、自主的にけじめをつけるべきであろう」
二階派 ベテラン議員
「何にしても、これからみんなで決めていけばいいこと」
茂木派 ベテラン議員
「これまでも、何度も派閥は解散させようとはしているんだけど。これだけじゃ、どういうふうにするのか分からないね」
一連の問題を受けて、19日の夕方、安倍派は緊急の総会を開きます。
■専門家「お金の問題はガラス張りにすること」
派閥の解散という大きなかけに出た岸田総理。自民党は、どんな決断をするのでしょうか。
細川氏
「安倍派は、このままの形を維持していくのはほとんど無理。(安倍派は)親分不在だし、派閥の体をなしていないわけだから。固まりとして残っていても仕方ない。派閥の解散は大事なことだが、出直そうという姿勢が大事。お金の問題はガラス張りにすること。今はガラス張りどころか、くもって全く見えない。そこまで踏み込まないと、だめだと思う」
(「グッド!モーニング」2024年1月19日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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