20億人が大移動 中国大型連休スタート “処理水放出”訪日客に影響は?(2023年9月29日)

20億人が大移動 中国大型連休スタート “処理水放出”訪日客に影響は?(2023年9月29日)

20億人が大移動 中国大型連休スタート “処理水放出”訪日客に影響は?(2023年9月29日)

 中国の「国慶節」に伴う大型連休が29日から始まりました。約20億人の大移動、旅行先の日本ではおすしを食べる訪日客も。処理水放出から1カ月、中国人観光客の本音を取材しました。

■東京行き満席 処理水影響は

 日本とはスケールの違う光景です。道路も駅も旅路を急ぐ人々でごった返しています。中国で始まった大型連休。建国記念日にあたる国慶節を挟んだ8日間で約20億人が移動します。

 気になるのは処理水の影響です。北京では東京便が30日までほぼ満席となっています。上海でも28日から日本を目指す人でにぎわっていました。

 京都へ行く人:「歴史情緒あふれる場所なので、寺を歩き回りたい。海鮮も普段通り食事はする」「海鮮を避けたりはしない」「好きなものを食べるだけ」

 「食事は気にしない」という人も多いなか、こんな意見もあります。

 大阪へ行く人:「少し心配です。子どもの食べ物など海鮮物は避けるかも」

 処理水の放出以降、福島第一原発の周辺で取れた魚から基準値を超えるトリチウムは検出されていません。

 そして29日午後の羽田空港。いち早く来日した中国人観光客。早く来た理由がありました。

 中国からの観光客:「富士山や東京などを自由に行きたい。(処理水の)放出はまだ始まったばかりで、それほど汚染がないうちに来ようと思った」

■にぎわう観光地 仕入れ“倍増”土産店

 行楽シーズンを迎えた観光地。土産物店も仕入れを増やしていました。

 土産物店:「倍以上。普段50万円仕入れているのを100万円仕入れるとか。売れる!間違いなく!京都おいでー」

 コロナ禍前は中国人でにぎわったホテル。今はアメリカや韓国の客でコロナ禍前を超える稼働率となり、中国の客も断らざるを得ない状況です。

 滝本住雄代表取締役:「もうお断りするしかない。10月、11月はほぼ満室。来年の春も予約が半分近く入っている」

■「気にしてない」海鮮料理に舌鼓

 威勢の良い声が飛び交う東京・上野の「アメ横」。中国人観光客も訪れる人気スポットです。一足早く来日していた中国人観光客。処理水については心配していないようです。

 中国人観光客:「(Q.日本の海鮮はどう思う?)私たちは気にしていない。意見は2つに分かれます。昔の人は受け入れられないが、大多数の若者は特に気にしていないと思う」

 すでに日本の海鮮を食べたという中国人観光客もいます。

 中国人観光客:「きのうは焼き肉に行った。他にウナギ丼、すし、ラーメン全部食べた」「(Q.処理水放出について?)人にはそれぞれ選択する権利はあるが、自分はそんなに気にしていない」

 気にせず、海産物を食べているようです。

■なぜ?来店客“減”も売り上げ増

 一方、東京・銀座の中古ブランド品販売店。客の約8割は外国人観光客ですが、まだ中国人観光客は戻ってきていないといいます。

 ブランドオフ銀座本店 駒田武店長:「(中国人観光客は)まだまだ戻ってきていない状況。コロナ前と比較して4から5割の来店数」

 ところが、中国人観光客が激減しているにもかかわらず、売り上げがアップしているといいます。

 ブランドオフ銀座本店 駒田武店長:「来店客数は減っているが購入の単価が上がっているので、売り上げ自体は伸びている。コロナ前と比べると、客単価は約3倍くらい伸びている。売り上げも120%くらい伸びている。円安の影響もあると思います。以前よりは多少、財布のひもが緩んでいる」

 売り上げ大幅アップの理由の一つが円安です。購入者の多くは東南アジア系で、お得感からか高価な商品を買う客が増えているといいます。国慶節で日本行きの便がほぼ満席となっているなか、店側も中国人観光客を待ち望んでいます。

 ブランドオフ銀座本店 駒田武店長:「これから中国の国慶節だったりが、また伸びてくるんじゃないかと思う」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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