「退避できない」ウクライナ在住の人気配信者の事情(2022年2月13日)

「退避できない」ウクライナ在住の人気配信者の事情(2022年2月13日)

「退避できない」ウクライナ在住の人気配信者の事情(2022年2月13日)

ウクライナ情勢が緊迫しています。各国政府が退避を呼びかける中、首都キエフから脱出する動きが広がっています。アメリカが「数日以内の侵攻」を懸念する中、注目のトップ会談が開かれました。

▽米ロ首脳会談 緊張緩和への糸口は?
日本時間の13日未明、アメリカのバイデン大統領が電話した相手は・・・ロシアのプーチン大統領。
緊迫するウクライナ情勢についておよそ1時間にわたり会談しました。

バイデン大統領はロシアがウクライナに侵攻した場合、「多くの人を苦しめ、ロシアの地位は低下するだろう。厳しい代償を課すことになる」と警告。
これに対しプーチン大統領は「アメリカから『実質的な回答』を得ていない」と不満を表明したと、ロイター通信は伝えています。この実質的な回答とは、ロシアが懸念するNATOの東側への展開やウクライナに兵器を配備しないなどの要求を指しているとみられます。
アメリカ政府高官はロシアと対話を続けることで合意したものの会談は「現状を根本的に変えるものではなかった」と述べています。
首脳会談に先立って行われた外相会談でアメリカのブリンケン国務長官は「数日以内にロシアがウクライナに対する軍事行動を検討している」との懸念を伝えたといいますが・・・
ロシアのラブロフ外相は「アメリカと同盟国が行っている『プロパガンダ(政治宣伝)』だと反論しています。
(サリバン米大統領補佐官)
「プーチン大統領が決断すれば、いつウクライナに侵攻が始まってもおかしくない。五輪期間中に侵攻が始まる可能性もあります。脅威は目の前に迫っています」
サリバン大統領補佐官は、「規模は不明」だとしながらも、首都キエフへの電撃的な侵攻の可能性もあると指摘。ウクライナにいるアメリカ国民に対して48時間以内に退避するよう求めました。

▽「退避できない」人気ゲーム配信者の事情
(キエフ在住のアメリカ人 ゼプラさん)
「はじめまして。ゼプラです。アメリカ人です」
まだ首都キエフから退避できずにいるアメリカ人、ゼプラさんは“その世界”では知られた存在です。
フォロワー数は20万人超え。ゲームの実況動画の人気配信者です。
先月下旬。いつものように配信を始めると・・・
(キエフ在住のアメリカ人 ゼプラさん)
「これが地図です。国境付近に展開するロシア軍の場所です。私がゲームコミュニティーの人たちに助けを求める日が来るのも近いかもしれません」
内容は、ゲームではなくウクライナ情勢について。20分あまりの動画で、自分の身に迫る危機について訴えました。

(キエフ在住のアメリカ人 ゼプラさん)
「ちょっとパニックになっている状況です。この一週間ずっとこの状況にビビっていて、ただ皆さんに知ってもらいたかったのです」
一日も早く国外に出たいと考えていますが、ゼプラさんはある問題に直面しています。
(キエフ在住のアメリカ人 ゼプラさん)
「ペットを置いていくことはできません。アメリカ大使館はペットを連れて国外退避することに力を貸してくれません」
自宅で飼っている犬と猫。アメリカ入国の手続きに数カ月はかかるといいます。
(キエフ在住のアメリカ人 ゼプラさん)
「現地の人々もみな少なくとも何らかの軍事行動があると考えています。外交で平和的な解決策を見つけることが不可能だとは思いません。諦めていないし誰もが諦めるべきではない。けれど私は自分の身を守るために備えます」

(キエフ在住のアメリカ人 ゼプラさん)
「午前9時半です。出発の準備ができました」
先ほど、ゼプラさんはペットとともに、ネット配信の機材を積んで、ウクライナ西部の街リビウに向け出発しました。
(キエフ在住のアメリカ人 ゼプラさん)
「さようならキエフ。何も起こりませんように」

▽“首都脱出”国境近くの街はいま
(山上記者)「リビウの駅には朝から多くの人が降り立っています。中には、大きな荷物を抱え退避してきた人もいます」
(キエフから退避した人)
「アメリカの大使館(職員)も退避して私たちも怖くなりました。ロシアは何をするかわかりません。爆破してくる可能性もあります。」
「家にいたかったけど状況は僕も理解できます。おばあちゃんたちの判断は正しかったと思います。」
(山上記者)「リビウにはカナダ領事館があり、大使館の機能を首都キエフから移しています。このように首都から大使館機能を移す動きが広がり始めています。」
アメリカ国務省も首都キエフにある大使館職員に退避を命令。一部の職員はリビウで規模を縮小して大使館業務を続けるといいます。
日本政府も11日、危険情報を最高度の「レベル4(退避勧告)」に引き上げています。
(岸田文雄総理大臣)
「ウクライナ情勢については政府として、重大な懸念をもって注視し続けています。予断を許さない状況にあると認識をしています」

▽首都キエフは・・・現地日本人は・・・
(キエフ在住のエンジニア)
「これが独立広場近くの中心街になります」
外務省によると、11日の時点のウクライナの在留邦人は約150人です。仕事の都合などでまだ退避できずにいる男性は・・・
(キエフ在住のエンジニア)
「(危険情報が)3から4にはなったので、どうしても心中穏やかではないというか、やっぱり危険度は上がっているんだろうなと思います」
(キエフ在住のエンジニア)
「冬なので元々そんなに人が出歩いていない時間になります。それでも色んな方が普通に歩いている、談笑している様子が見受けられます」
キエフの街には一見、平穏な光景が広がっているのですが・・・
「毎日、大使館の方からメッセージ来て、みんなから心配もされますし、心が落ち着かない日々ではあります。陸路で出るっていうオプションはどこかで考えています」
男性はこう語っていましたが、先ほど、飛行機で出国することができたといいます。

▽米国が懸念・・・“数日以内の侵攻”は?
ウクライナを取り囲む形で展開しているとみられるロシア軍。ウクライナの北側ではベラルーシとの共同軍事演習が10日から始まっていて、対峙するウクライナ軍も同じく10日から軍事演習を始めています。
(ウクライナ ゼレンスキー大統領)
「(ロシア軍の侵攻が)警告なしに発生する可能性があることを理解しています。最も重要なことはあらゆる事態に備えることです」

アメリカの公共放送PBSは複数の政府関係者の話として、ロシアのプーチン大統領が来週にもウクライナに侵攻することをロシア軍に命じ、2日間程度の電子戦や爆撃の後に地上部隊による侵攻が行われる可能性があると伝えています。
(ウクライナ国家安全保障国防会議 セルヒー・デムデューク副議長)
「(赤が)最も危険な攻撃です。その数はすでに増えています」
ウクライナの安全保障機関によればロシアからのサイバー攻撃がこの数カ月の間、急増しているといいます。
(山上記者)
「こちらのモニターでは、常時、世界中のサイバー攻撃の状況を監視しています。ウクライナだけではなく、協力関係にある様々な国から情報を集めて分析しているそうなんです。」
(ウクライナ国家安全保障国防会議 セルヒー・デムデューク副議長)
「例年と比べると11月以降、ロシアからのサイバー攻撃は3倍になっていて、いつも以上に脅威的です」
アメリカが懸念するウクライナへの「数日以内の侵攻」はあるのか?ロシア大統領府のウシャコフ補佐官は・・・
(ウシャコフ大統領府補佐官)
「アメリカはロシアによる『侵略』というヒステリーを人工的に膨らませています。彼らはこの『侵略』の日付さえ決めて、同盟国と共にウクライナの軍事力を高めています。」

2月13日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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