濁流が住宅街に“記録的”大雨 日本列島を襲う 車が土砂に埋もれ避難指示も(2023年5月8日)

濁流が住宅街に“記録的”大雨 日本列島を襲う 車が土砂に埋もれ避難指示も(2023年5月8日)

濁流が住宅街に“記録的”大雨 日本列島を襲う 車が土砂に埋もれ避難指示も(2023年5月8日)

 ゴールデンウィークが明け、記録的な大雨となった日本列島。兵庫県伊丹市では堤防が決壊し、乗用車が土砂で埋まりました。一方「初夏」にもかかわらず、北日本では雪が舞う異例の事態となっています。

■銀世界に包まれた滝 初夏の雪

 ゴールデンウィーク明けに降り積もった雪。車にもしっかり積もっています。

 ミル・みるハウス、戸田沢雅人課長:「5センチくらいの積雪なんですけど、これだけ遅い時期に積もるのは初めて」

 岩手県軽米町。山間部に位置する町。雪で白く覆われチューリップも雪の重みでしょうか。曲がっています。“季節外れの雪”農家も対応に追われています。米の苗を育てるビニールハウス。すっかり雪景色となりました。

 農家:「(ストーブを)1台、きのうの夜からつけていて、雪の状況みてもう1台追加した。さすがに5月入ったらないだろうと思っていたのでびっくり」

 滝は銀世界に包まれ“初夏”とは思えない光景です。

 撮影した人:「雪をかき分けて歩いていく感じ。かなり積もっていた。(この時期)まずない」

 “5月の雪”は秋田でも…。

■濁流が住宅街に“記録的”大雨

 先週、土曜から記録的な大雨に見舞われた列島。東北から九州の広い範囲で5月として観測史上一番を記録しています。普段は、何の変哲もない兵庫県伊丹市の住宅街。かすかに見えるのは車の屋根です。土砂が流れ込み、かろうじて道路の境目が分かるほどです。川からの水があふれ一時、およそ800世帯に避難指示が出されました。

 近隣住民:「土砂がすごくて自転車が止めてあったが、200メートル先まで流されていた」

 普段は穏やかに流れる天神川…。未明に雨で堤防が決壊し、水があふれ出しました。実はこの映像“川”を映したものではなく…。すぐそばにある“住宅街”を映したものです。濁流が住宅街を激しい勢いで流れています。住宅街の景色は一変しました。ここがその工事が行われていた、トンネルの以前の様子です。1941年、旧陸軍が作ったものとされています。工事のため、積まれていた土砂が住宅地に流れ込みました。

 そのトンネルの先にある、住宅街を走る道路も…。車の屋根がようやく見えるほどの土砂が襲いました。比較してみると…。町を大量の土砂がのみ込んだことが分かります。町の小さなたこ焼き店も…。店内にまで押し寄せる土砂が流れ込みました。人々は土砂をかき出す作業に追われていました。

■たこ焼き店「窓を開けてびっくり」

 たこ焼き店:「この辺りまで(水が来た)線が付いている。窓を開けてびっくりした。50センチは水が上がってきていた」

 地元の人:「最初、何事かと思った。部屋に入ってくるのではと怖かった」

 河川の増水は長野でも…。太平洋へ流れる天竜川。7日から続く雨。水かさはどんどん増え、中洲がほとんど見えなくなりました。

 川岸支所・公民館長、宮坂浩一さん:「天竜川の溢水(いっすい)は少ないので、土砂災害を心配し、避難する人が多い」

■早期に避難指示「やばいと思った」

 周辺の地域では、朝5時前に避難指示が出されました。

 避難した人:「流れている川の音が大きく、やばいと思った」

 普段は穏やかに流れ、人々が釣りを楽しむ川…。山梨県の川俣川も濁流となり、釣り堀は臨時休業を余儀なくされました。

 釣り場従業員:「足場の復旧が未定なので、(再開には)3~4日掛かる」

■被災地にも濁流が…川が増水

 地震の被災地、石川県では大量の雨の影響で二次災害の懸念が高まっています。住宅地を流れる川は増水。普段は川底の砂利が見えるほどですが…。8日は濁流に…。8日朝までの48時間の雨量は117ミリ。平年の5月ひと月分の1.2倍にあたる雨が、一気に降り、5月の観測史上最大となりました。さらに昼まで強風注意報が出ていて、最大瞬間風速は16.1メートルに。

 最大震度6強の揺れで被災した住宅。住民たちは雨風をしのぐため、ブルーシートで応急措置をしています。

 自宅が被災した住民:「雨だけは何としても避けたかった。まだ片付けが…この前までやっていたが、雨が降ってきたから途中でやめた。もう直せない。(土台も)こんな状態。潰したほうが早い」

 関東も風が強く、気温が急降下しました。ゴールデンウィーク明けの都心に強い風が吹き付けます。

 GWは5連休:「天候もこんなで気持ちはブルー」
 GWは9連休:「ちょっと気が重いけど、しっかり休んだので頑張ろうかなと」

 東京・北区。庭園を彩る100種類の薔薇(ばら)。見頃を迎えた花にも容赦はありません。

 旧古河庭園技能主任・中林義貴さん:「トゲがある木なので、(風吹くと)トゲで葉などが傷つく。千切れてしまったり」「(Q.これもトゲで?)千切れたり、変色する元になっている。朝、一番で来た客にきれいなバラを見てもらうために傷んだ花は早めに取ってきれいな状態で開園を迎える」

 雨や風で見頃は早まる可能性があるそうですが、連休明けの人々の目を楽しませています。

 観光客:「(GW明けで)ガラガラで最高」「雨上がりでいい感じで、香りも良く楽しんでいる
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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