JAXA 宇宙飛行士候補試験に史上最年長と最年少の2人が合格 選抜で重視されたことは…【サンデーモーニング】|TBS NEWS DIG

JAXA 宇宙飛行士候補試験に史上最年長と最年少の2人が合格 選抜で重視されたことは…【サンデーモーニング】|TBS NEWS DIG

JAXA 宇宙飛行士候補試験に史上最年長と最年少の2人が合格 選抜で重視されたことは…【サンデーモーニング】|TBS NEWS DIG

国内で最も難関ともいわれる宇宙飛行士の選抜試験。史上最多、前回の約4倍となる4000人以上の応募の中から2人が選ばれました。今後予定されている有人月面探査で日本人として初めて月に降り立つ可能性がある2人が試験で問われたことは…。手作り解説でお伝えします。

■史上最年長と最年少

JAXAの宇宙飛行士の試験は、これまで5回行われ、11人が選ばれています。このうち5人が引退し、6人が現役です。こうした中で、新たに選ばれた2人、46歳の諏訪理(まこと)さんは、世界銀行に勤務し、気象変動対策などを担当。2度目の挑戦で史上最年長の合格となりました。

諏訪さんは、中学生だった1990年、TBSの記者だった秋山豊寬さんが日本人として初めて宇宙に行った中継をみて宇宙飛行士にあこがれたと言います。一方、28歳の米田あゆさんは、史上最年少タイでの合格。日本赤十字社医療センターに所属する外科医です。同じく医師でもあり日本初の女性宇宙飛行士、向井千秋さんの伝記が宇宙飛行士を目指すきっかけだったといいます。

ちなみに、会見で直接、宇宙とは関係のない結婚の有無やパートナーについて問われた米田さんは「プライベートなことなので差し控えます」とソフトな雰囲気で毅然と自らの考えを伝え、称賛の声も上がりました。

■重視されたのは“表現力”

2人は、過去最大の2000倍を超える倍率を突破したのですが、どのような試験があったのでしょうか。

まず、4000を超える応募(4127人)の中から、書類選抜で、半分近くに(2266人)。次の選抜では、英語能力に加え、今回の応募条件で学歴としてはなくなった、理系の知識などが試され、10分の1ほどに(205人)。その後、様々な試験や面接が行われ、2人に絞られたのですがJAXAは詳細を明らかにしていません。過去には、集中力や忍耐力を試す真っ白なパズルを作成するテストのほか閉鎖された隔離施設で1週間ほどの集団生活を送るテストなどが行われたと言われています。

今回、JAXAが明らかにしていて、前回までと違い、重要視したテストがプレゼンテーション能力です。1次選抜以降、すべての選抜でプレゼンテーション試験が行われ、最終選抜では月面そっくりに再現された試験会場で、月面に立ったときの感想を述べる、表現力が問われたといいます。

■宇宙飛行士に求められる役割

なぜでしょうか…近年、民間の宇宙進出が加速していて、2021年には、前澤友作さんが日本の民間人として初めて、国際宇宙ステーションに滞在するなどしています。

そうした中、今回、選ばれた2人はアメリカが主導する「アルテミス計画」で日本人として初めて月面に立つ可能性があります。この計画には巨額の税金が投入されることから、民間ではなくJAXAの宇宙飛行士として、宇宙や月へ向かう意義や重要性を伝える役割が求められるとみられています。

■月のイメージは…

会見で月についてのイメージを問われた米田さんは、今回の募集の発表が月食の日だったことにふれ、子どもや大人も、街ゆく人が見上げる、「憧れの場所であるし、思いを寄せるところ」だと話しました。2人が、月に降り立ったとき、その体験をどのように伝えてくれるのでしょうか。

(「サンデーモーニング」2023年3月5日放送より)

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