【“元徴用工問題”で外相会談】解決案に肯定的な意見も…原告の息子ら「早く終わってほしい…」

【“元徴用工問題”で外相会談】解決案に肯定的な意見も…原告の息子ら「早く終わってほしい…」

【“元徴用工問題”で外相会談】解決案に肯定的な意見も…原告の息子ら「早く終わってほしい…」

日本と韓国の外相は日本時間19日、日韓最大の懸案である、いわゆる“元徴用工問題”について協議しました。訴訟を起こしていた原告内では韓国政府の解決案に強い反発がある一方で、必ずしも日本側からの謝罪がなくとも、財団からの賠償について受け取る意向を示すなど、肯定的な意見も出始めています。

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日本時間19日未明、林外相と韓国の朴振外相が訪問先のドイツで会談を行いました。元徴用工問題を含む両国の懸案について、早期解決のために緊密な意思疎通を継続していくことで一致しました。

20日、韓国に帰国した朴外相は「交渉の終盤の段階に入った」として、日本側に政治決断を促したと明らかにしました。

朴外相
「合理的な解決案を導き出すために 日本側の誠意のある呼応が必要だということを改めて強調し、日本側の政治的決断を促した」

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韓国政府は先月、政府傘下の財団が韓国企業から寄付を受け、日本企業の賠償を肩代わりする解決案について説明。以降、原告側との接触を進めてきました。

20日、私たちは、ソウル近郊に住む李圭梅(イ・ギュメ)さんと朴在勲(パク・ジェフン)さんに話を聞きました。2人は先週、韓国外務省の担当者と面会しました。

原告の息子 李圭梅さん(72)
「(韓国外務省には)必ずしも日本側から賠償をもらえなくても、『韓国政府が各企業からの寄付で支払ってもいいか』と聞かれました」

2人は三菱重工業を相手取った訴訟で、2018年に最高裁で勝訴が確定した原告らの息子です。亡くなったそれぞれの父親に代わり、訴訟を引き継いでいます。判決確定後には原告への賠償を命じた判決の履行を訴えるなど、強い姿勢で臨んできました。

しかし、現在は韓国政府案に賛成し、必ずしも日本側からの謝罪がなくとも、財団からの賠償について受け取る意向を示しています。

李圭梅さん(72)
「賠償はどんな形であれ、誰からであっても受け取る。(謝罪は)どんな言葉でも一言言っていただけるとありがたいが、してくれなくても私は仕方ないと思う」

朴在勲さん(76)
「年をとるにつれて、足の関節や体の調子が悪くなってきて…そういう状態だから『早く終わってほしい』という話をした」

李圭梅さん(72)
「かなり疲れたと言えます…」

2人に共通するのは、問題解決にあまりに時間がかかっていて“早く終わらせたい”という思いです。

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ただ、原告内では意見の隔たりもあります。支援団体とともに韓国政府案を強く批判し、財団からの賠償は受け取らないと宣言している原告もいます。

原告 梁錦徳(ヤン・グムドク)さん
「過ちを犯した人が別にいるのに、(韓国の)皆さんに同情されて賠償をもらうのは嫌です」

最高裁で勝訴が確定した原告は14人。原告側弁護士によると、韓国外務省は今月28日、多くの原告らを集めて直接、解決案について説明する方針で、意見の取りまとめができるのか注目されます。
(2023年2月20日放送「news every.」より)

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