【新変異株】コロナ死者“過去最多”489人に「XBB.1.5」 免疫 効かない?(2023年1月12日)
アメリカで急増している新型コロナの新たな変異ウイルス「XBB.1.5」について東京都は先月15人確認されたと明らかにしました。一方、厚生労働省が発表した全国の死者数は489人と過去最多となっています。
「重症室」のプレートが貼られた部屋の前で医師らが患者の症状について話し合っています。救急搬送されベッドに寝ているのは、新型コロナウイルスに感染した疑いがある男性。
医師:「バイタル(体温・脈拍など)取らないと。39℃くらい熱が出ているから」
横浜労災病院では新型コロナの患者向け病床を22床確保していますが、ほぼ満床の状態が続いているそうです。
女性:「あの、すみません…ちょっと病床がなくて。申し訳ないんですけど、すみません」
これ以上は、急患を断らざるを得ない逼迫(ひっぱく)した事態。
横浜労災病院・救命救急センター長、中森知毅医師:「『第8波』で、新型コロナそのものが重症なわけではない。ただ、心筋梗塞(こうそく)、狭心症、脳卒中、骨折の患者でも新型コロナがプラスされている傷病者が増えているので、急患を受ける事は(そのなかに)かなりの確率で新型コロナの人がいる」
横浜労災病院は12月、新型コロナ以外の患者も含め救急の受け入れ要請が1635件あったものの、およそ半分の783件を断ったそうです。
神奈川県では、去年11日1日には21%だった病床使用率が、わずか2カ月ほどで85%にまで急騰。
横浜労災病院・救命救急センター長、中森知毅医師:「患者が非常に長距離、移動せざるを得なくなっている。救急車の要請、ものすごい数を毎日、断らざるを得ないが、患者さんに言う事ではないが(医師たちも)『つらい』と言っている」
国内の新規感染者は12日、18万5472人が確認され死亡者は489人で過去最多となりました。
東京都・小池百合子知事:「1月に入り2500件以上の出動が続いておりまして東京消防庁では、救急隊を増強して対応する状況」
こうしたなか、東京都は12日午後、モニタリング会議を開き、感染拡大と死亡者の増加などについて「年末前の水準に再び戻っている」と分析。また、アメリカで猛威を奮う「XBB.1.5」が東京でも15件検出された事が新たに分かりました。
アメリカ東部などで今、感染が急拡大するオミクロン株の派生型「XBB.1.5」。
ニューヨーク市立大学、ブルース・Y・リー教授:「ワクチン接種や過去の感染による免疫がこの派生型には効かないかもしれません。ウイルスが免疫防御をより容易に回避できるなら死者数や入院者数は増える恐れがあります」
東京でも先月1日にこの変異株が新たに確認されて以降、15件検出された事が都のモニタリング会議で公表されました。
国立国際医療研究センター・国際感染症センター長、大曲貴夫医師:「XBB系統などの割合が上昇している。これまで主流であったBA5の系統からこれら亜系統への置き変わりが進む過程で、新規の陽性者数が急激に増加することに警戒が必要」
一方、新型コロナウイルス「第8波」で専用病床の満床状態が続き医療スタッフの感染も相次ぐ医療現場では、人手不足など疲労の色が濃くなっていると訴えます。
横浜労災病院・救命救急センター長、中森知毅医師:「大体ピークは1カ月から2カ月続く。今回が11月後半くらいから徐々に上がって12月末くらいにピークに達したと感じてるが、あと1カ月弱くらいは最低でもこの状態は続くと思っている」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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