いじめ被害児童の父親が神戸市教委に怒り「あってはならないことをなかったことに」(2022年11月28日)

いじめ被害児童の父親が神戸市教委に怒り「あってはならないことをなかったことに」(2022年11月28日)

いじめ被害児童の父親が神戸市教委に怒り「あってはならないことをなかったことに」(2022年11月28日)

17年前に神戸で起きた「いじめ」をめぐり、第三者委員会が「教育委員会の隠ぺい」を指摘しました。

 (いじめを受けた男子児童の父親 11月28日)
 「(第三者委員会の報告書には)学校の隠ぺい、教育委員会の隠ぺい、そして組織的であったということが明確に書かれている」

 11月28日に記者会見を開いたのは、2005年に神戸市の公立小学校でいじめを受けた男子児童の父親です。当時小学5年だった男子児童は同級生13人から暴行を受けて50万円以上を脅し取られました。加害児童の多くがいじめを認め、4年後の2009年には裁判所が加害児童全員のいじめ行為を認定して損害賠償を命じる判決が出ています。

 しかし、神戸市教育委員会は「被害児童から直接話が聞けなかった」として、いじめがあったとは認めませんでした。

 (神戸市教育委員会 指導部長(当時) 2010年)
 「被害を受けたと主張されている児童の保護者の方から、『子どもにもう直接話を聞かないでほしい』という強い要望が学校の方にあったと聞いております。双方の児童から聞き取りが十分に行えなくなった」

 ところが今年になって学校作成のいじめの調査記録が教育委員会内部で保管されていたことがMBSの取材で発覚。学校側が少なくとも8回被害児童から直接聞き取っていたことなどが時系列で詳細にまとめられていました。

 しかし取材班が今年7月に学校作成の記録について当時の幹部を直撃すると…。

 (神戸市教育委員会 元課長)
 「(Q学校の調査記録は覚えている?)それは見たことがないです」

 いじめの調査記録の存在を否定して、いじめそのものも認めていない神戸市。そんな中、度重なる陳情を受けて、2020年にようやく設置された第三者委員会が、今年11月17日に調査報告書の素案をまとめたことがMBSの取材でわかりました。

 【第三者委員会による調査報告書の素案】
 「市教委が意図的に学校が作った資料などを秘匿し続け、秘匿という違法行為を隠ぺいするためにさらに虚偽答弁を重ねた非常に悪質な行為である」

 素案では「いじめ行為」を全て認めた上で、教育委員会の隠ぺいを指摘。一方でなぜ隠ぺいしたかについては言及されていません。

 素案を受けて被害児童の父親は次のように話しました。

 (いじめを受けた男子児童の父親 11月28日)
 「学校・教育委員会が偽の証拠を作って、あたかも被害者に責任があるかのように作り上げて仕立て上げてわからなくしてしまう。(いじめという)あってはならないことをなかったことにするのが神戸市教委の教育行政。これがすべてじゃないですかね」

 父親は神戸市教育委員会に対して「謝罪で終わるのではなく説明を求めたい」としています。

 第三者委員会は素案をもとに調査報告書をまとめる方針です。

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