【市教委がようやく”措置”】“担任の不適切指導”で男児自殺
2019年、熊本市の男子生徒がノートを「死」という字で埋め尽くし、自殺しました。背景のひとつとされたのが、小学生の時の担任教諭による不適切な指導でした。この教諭については40件の体罰などが認定されていましたが、教壇に立ち続けていました。
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ノートに書かれた「死」という文字は、3年前に自殺した男子生徒が書いたものです。第三者による調査委員会は「男子生徒が自殺した背景のひとつに、小学6年の時に担任から受けた不適切な指導がある」と指摘しています。
熊本市教育委員会の調査で、この教諭は、市内の小学校に勤務し、2014年4月からの5年間に起きた40件の行為が体罰などに認定されていました。
16日に開かれた体罰等審議会では、教育委員会の調査で認定されなかった117件のうち、「話すことができない状態の子どもに発声指導などを行ったこと」、「卒業式などの練習で、大きな声を出すのが難しい特性を持つ子どもに声出しを強く指導したこと」の2件が、新たに不適切な行為と認定されました。
熊本市教育政策課 橋爪富二雄・教育審議員
「異例の件数だと思う」
しかし、教育委員会はこれまで処分をせず、教諭は現在まで教壇に立ち続けていました。
――勤務させたのは、どういう判断?
橋爪富二雄・教育審議員
「…………」
「異動していたということと、現任校の子どもに対しての同じような内容のものがあるとかないとか。総合的に考えて、きょうまで勤務を継続させた」
教育委員会は17日から当面の間、この教諭を教壇に立たせない措置をとると発表しました。
また、亡くなった男子生徒の両親の要望を受け、この教諭が他にも不適切な指導をしていなかったか、情報提供を呼びかける相談窓口を設置しました。
新たな事案が明らかになれば、12月に体罰かどうかを審議するとしています。また、12月いっぱいをめどに教諭の処分を決める方針です。
亡くなった男子生徒の母親は、教壇に立たせない措置に対し、「教育委員会の判断でできるなら、問題が起きているときにしてほしかった」とコメントしています。
(2022年11月17日放送「news every.」より)
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