【広がる】焦らずゆっくり会計…もたついても心配なし「スローレジ」

【広がる】焦らずゆっくり会計…もたついても心配なし「スローレジ」

【広がる】焦らずゆっくり会計…もたついても心配なし「スローレジ」

コンビニやスーパーなどでセルフレジが普及していますが、会計で手間取って焦ってしまったという声も多く聞かれます。そんな中、焦らずゆっくり、安心して会計ができる「スローレジ」が広がっています。

   ◇

今やスーパーなどでは、当たり前になりつつある光景が、支払いなどを自分で行うセルフレジです。操作案内を遮り操作するほど、みなさん慣れた手つきで使っている様子です。その最大のメリットは――

70代
「はやいっ!」

30代
「ずいぶん、めちゃくちゃはやく感じます、前より」

レジ待ちの時間短縮を感じている人が多いようです。

店側にとっても――

アキダイ 秋葉弘道社長
「少ない人数でもレジが回せる状態。 2人体制でやる、2人制というレジが1人でできるという状態です」

スーパーやコンビニなどで増えたセルフレジ。ただ、中には、「なかなか使いこなせない」という人もいます。

70代
「私は店員さんの方がいい。年寄りになると(画面の)細かい字がなかなか読めない。お金入れるにも出すにも大変なんだよね。でもこういう時代だからね、なんとか覚えて」

さらに、セルフレジの普及が進んでも、今も昔も変わらずつきまとうのは“あのプレッシャー”です。

50代
「結構、後ろに気を使います」

60代
「お財布と格闘している時間くっちゃって、申し訳ないなと思うことありますよね」

「はやく!」と言われずとも感じる、後ろからのプレッシャー。

20代
「正直、『ちょっとはやくしてくれないかな』じゃないけど、思っちゃったりはしますね。そのあとの予定ない時とかだったら全然気にならないんですけど。セルフレジの方が混んでいないので(使っている)」

   ◇

誰もが使いやすい買い物環境へ。今、全国で広がり始めている“あるレジ”があります。

福岡県のスーパー「ゆめタウン南行橋」で行列ができていたのは、「スローレジ」です。コンセプトはその名の通り――

店員
「892円、お金落とさんでね~」

80代
「はい、ありがとう」

店員
「ゆっくりでいいけんね」

ゆめタウン南行橋 安藤康太店長
「『焦らず、ゆっくり買い物をしてくださいね』と。従業員がお客さまとコミュニケーションをとりながら、フルサービスでやっているレジです」

安心・親切・丁寧なスローレジ。

店員
「あちらにお持ちしておきまーす」

70代
「あ、すみません~」

店員
「現金支払いでいいですかね?」

70代
「はい?」

店員
「現金支払いでいい?」

70代
「はい!」

言葉を聞き直しても、お財布にもたついても心配なし。

80代
「スローレジがいいですよ、私のスピードには」

――「ゆっくりでいいですよ」がいい

70代
「いいですよね。わかってるからみんな慌てないじゃないですか、ここに並んだ人は」

利用者の多くは高齢者で、「ゆめタウン」の運営会社「イズミ」は、中国・九州にある約60店舗で導入しているといいます。

時代が逆行したような光景ですが、もちろん、他のレジは比較的若い人が利用していました。それぞれが使いやすいレジへ、スーパーの新たな取り組みが、誰もが暮らしやすい社会への一歩となるかもしれません。
(2022年11月16日放送「news every.」より)

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