【カニカマ】誕生から50年 世界の食文化に“浸透”で…値上げも
日本の食卓で愛されているカニカマにも、厳しい値上げの波が押し寄せています。その背景の1つには、カニカマが世界各地で人気となっていることがありました。中国では「火鍋」の具材の定番になっているということです。
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魚のすり身を冷凍した真っ白な板を細かく粉砕し、調味料を加えて練り上げたものを、細く長い繊維に加工。これを丸めて、商品サイズにカット。火を通して色づけすれば、カニ風味のカマボコ、「カニカマ」の完成です。
実は日本生まれで、石川県の水産加工会社「スギヨ」が開発しました。
さらに2022年の今年は――
スギヨ 杉野哲也社長
「1972年に開発されまして、ちょうど50年を迎える」
そこで、スギヨでは今月20日まで、キャンペーンを実施。購入者に抽選で、石川県産のブランドズワイガニ「加能ガニ」などを用意しています。
そんな記念すべき年ですが、今年はすでに2回、値上げを実施しています。
スギヨ 杉野哲也社長
「やむを得ずやりました。まるで追いつかないという形ですね」
その背景の1つに、日本で生まれたカニカマが、世界各地で製造されるほどの「需要の高まり」がありました。
アメリカでは、カニカマを本物のカニの横に山積みにして売ったり、半分にちぎり、カクテルソースで食べたりなど、カニカマがアメリカの食文化に浸透しています。
その消費量は年々増加し、10年ほどで40%近く拡大したという推計も出ています。(マルハニチロ推計)
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人気はアジアにも広がり、中国では「火鍋」の具材の定番になっていました。相性が気になりますが、味見をした記者によると、「カニカマが中までしっかり味がしみていて、食感がプリッとしておししい」ということです。
店員
「子供が注文することが多いですね」
さらにタイ・バンコクで、市民が多く通う屋台街には、串に刺したカニカマを素揚げにして提供していました。
店員
「よく売れます。客が好んで食べるので」
タイでも、手頃な価格でカニの味を楽しめるカニカマが大人気です。
バンコクにあるうどん店「GaGa Udon House」では、現在、日本のメーカーがタイで製造したカニカマの天ぷらを提供していますが、来月から、本場・日本の味を楽しんでもらおうと、日本から輸入した高級カニカマを使ったメニューで勝負するといいます。
GaGa Udon House 吉田拓郎店主
「日本産のカニカマであったり、実際のカニの足を使って」
日本産カニカマを初めて食べたタイ人の店員は「肉感がやわらかいので、カニの肉で作っているみたい」と感想を述べました。
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50年前に日本で生まれ、世界中で愛されてきたカニカマ。さらなる需要の高まりで、原材料の争奪戦となりそうです。
(2022年9月15日放送「news every.」より)
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