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「超法規的措置を・・・」“濃厚接触者”扱い見直し求める声が続々(2022年1月12日)
東京都が12日に確認した新型コロナウイルスの新たな感染者は2198人でした。4カ月ぶりの2000人越えです。都の基準での重症者は、11日と変わらず4人で、亡くなった人の発表はありませんでした。夕方、経団連とのオンライン会談で、小池知事は、こう述べました。
小池知事:「“極超音速ではないか”というくらい本当にスピードが速い。感染が拡大すると、医療現場の崩壊は大丈夫かという心配もある。大変、重大なポイント。一方で、社会を動かす流通・運輸など、社会活動の基盤が大きく揺らぐことが懸念され、多くの事業や社会活動が“停止する”ことが危惧される」
厚生労働省アドバイザリーボードのメンバーも務める北区保健所の前田所長は、こう話します。
北区保健所・前田秀雄所長:「完全にオミクロン株の流行に火がついてしまった。潜伏期間が短いので、濃厚接触者の特定を進めている最中に発症してしまう。追い付かない。いたちごっこ。しばらくは感染者の増加が続きそうだ」
全国で確認された新規感染者は1万3000人を超えました。東京都や大阪府といった大都市での急増が目立ちますが、長野県、和歌山県、愛媛県、山口県でも過去最多を更新です。
大阪も、約4カ月ぶりの1000人越えです。80代の男性が亡くなったことも発表されました。現在、ゲノム解析中ですが、オミクロン株への感染が確認されれば、国内で初めての死亡例となります。
より深刻なのが沖縄県。1644人は、今月8日に次いで過去2番目の多さです。仮に、東京の人口に換算すると、1万5000人を超える感染者数となります。
玉城デニー知事:「感染拡大に歯止めがかかっていない。医療従事者以外の濃厚接触者については、14日間の行動自粛などが必要とされていることから、社会インフラを支えている各業種において、業務の継続に影響が出始めている。率直な感想を言わせてもらえば、地域の実情に応じて超法規的措置も場合によっては検討すべきではないか」
那覇市の社会福祉協議会では、食料品や生活必需品を自宅療養中の感染者に届けています。感染者と接触しないよう玄関の前に置いて、電話で報告。受け取った利用者は、こう話します。
支援を受ける人:「夫も陽性、私の両親も弟も陽性。おばあちゃんも陽性なので、買い物を頼める人がいなくて」
感染の急拡大とともに、社会福祉協議会には、支援を求める問い合わせが急増しています。
社会福祉協議会地域福祉課・真栄城孝課長:「前回も9月にコロナ陽性者の自宅、食料支援を行ったが、そのときに比べると急激に増えている状況」
学童保育の現場にも影響が出ています。37人の子どもが在籍する那覇市の児童クラブ。いま、職員に感染者や濃厚接触者が相次いでいるといいます。
支援員の高見昇之輔さん(25)は、濃厚接触者となり、出勤停止となっています。濃厚接触者になったのは今月5日。それ以来、自宅待機を続けています。11日、ようやくPCR検査を受けることができたそうです。
出勤停止中の支援員・高見昇之輔さん:「陰性だった。まず一安心した。早くまた職場に復帰して、休んでいた分を貢献したい」
ただ、濃厚接触者の隔離期間は14日間。もう1週間、出勤停止は続きます。
出勤停止中の支援員・高見昇之輔さん:「ちょっと長すぎ。自分以外で出勤している職場の人たちにも申し訳ない」
現場からは、見直しを求める声が上がっています。
金城児童クラブ主任支援員・安里国浩さん:「さらに濃厚接触者が出ると、1人、2人での保育が迫ってきている。学童の現場でも人手不足の状況が生まれて来るかなと。エッセンシャルワーカーに関して、少し期間を緩和するとか、いま沖縄の感染状況で必要なことなのかなと」
医療現場はもう限界が近づいています。12日に沖縄県内の医療現場で欠勤した人は628人。連日、過去最多を更新しています。その大半が濃厚接触者です。
友愛医療センター救急科・山内素直医長:「このままいってしまうと、沖縄県全体として、医療崩壊になってしまう。今後、東京を始めとして、全国に同じようなことを引き起こすのではないかと心配」
沖縄での状況を踏まえ、首都圏の病院も動き出しました。救命救急士や看護師など、20人以上が集まって設置したのは、診療などに対応できる“臨時テント”です。この臨時テントは、近隣の病院で濃厚接触者や感染者が出て、患者の受け入れを停止せざる得ない事態にも対応するための備えです。
湘南鎌倉総合病院救命救急センター長・山上浩医師:「病院の中で隔離場所が確保できないが、それでも受診が必要な患者を第5波で経験しているので、その場合にテントを使う。帰宅までの待機場所として診療スペースを早めに確保する」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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