「お盆も診察します」数少ないクリニックにコロナ疑い患者が殺到　お盆特有？診察を受ける患者のそれぞれの事情とは？

「お盆も診察します」数少ないクリニックにコロナ疑い患者が殺到　お盆特有？診察を受ける患者のそれぞれの事情とは？｜TBS NEWS DIG

「お盆は休み」という人が多いなか、第7波でそう簡単には休めない医療機関。診察を続けるクリニックに密着取材すると、お盆特有の事情が見えてきました。

■無料検査場には行列

Nスタ
「上野駅前にある無料検査場前には検査を受けるため人が並んでいます」　

東京都がお盆期間中に臨時で設置している新型コロナの無料検査スポット。
8月12日（金）は、帰省する人たちなどで行列ができていました。15日も先週ほどではないものの、検査を受ける人の姿が…

無料検査を受けにきた人　
「家が青森で東京に用事があって、青森に帰る前に検査してから帰ろうと思いました。移動した先で（コロナに）なってしまうと自分の家に帰れないというのもありますし、とにかく気をつけなきゃという感じです」

お盆休み中に感染が判明し、困っているという声がSNSなどに多くあがっています。

■「これ以上どう対策すればよかったんだろう」
　
都内在住Ａさん（28）
「10秒ぐらい全く息が吸えないっていう人生で初めての感覚というか」

現在、大学の看護学部に社会人学生として通っている都内在住のAさん（28）。

都内在住Aさん（28）
「これ以上どう対策すればよかったんだろうというぐらい気を付けていたので正直どこで感染したのかわからない」

お盆休み直前の8月8日に発熱し、PCR検査を受けたところ陽性に。
その後3日間、高熱と息苦しさが続き、救急車で酸素ステーションに搬送されたといいます。

これによってお盆の予定が全て狂ってしまいました。

都内在住Aさん（28）
「夫と私の実家に行く予定でした。すごく残念です今でも。健康だったら、どっちのお家にも行って、久々に会えるという状態だったので」

実はAさん、2か月前に赤ちゃんを出産したばかり。

都内在住Aさん（28）
「昨日（13日）まではずっと夫が仕事をしながらワンオペで育児をしてくれていました。（今は）夫の実家に連れて行って、夫の実家の皆さんがみてくれているという状態です。これだけ対策してきた私が（コロナに）かかっちゃったんだったら、家族にも簡単にかかるんじゃないかっていう恐怖ですごかったですね」

一方、お盆は医療機関も大混乱。

■大混乱の医療機関

Nスタ
「午前9時の受付とともに多くの人が訪れています」

板橋区にある発熱外来もあるクリニック。
人の波は、時間が経つとさらに増えていきます。というのも…。

患者
「一昨日主人が陽性になりました。子どもが保育園行ってたんですけど保育園で熱が出たっていわれて」

なないろクリニック　島陽一郎院長
「おととい症状で、今日まで特に受診されなかったんですか？」

患者
「（お盆で）病院が全然見つからなくて」

東京都医師会によると、およそ4600ある東京都の医療機関が、お盆の14日は432の施設しか開いておらず、こちらのクリニックには午前中だけでも100名の患者が訪れました。

なないろクリニック　島陽一郎院長
「100人弱のうち8割ぐらいがやはり発熱、風邪症状、コロナ疑いということで来院されてそのうちのほとんどの人は検査を希望されました」

PCR検査の陽性率はおよそ60％。

コロナを疑われる症状が出ていても　
陰性のケースも　あるといいます。　

こちらは、三人が同時に発熱や頭痛を訴えやって来たご家族。　