“下流の水位上昇までおよそ1日かかる”国交省 雨が止んでも危険…引き続き河川の増水・氾濫に警戒 山形・最上川氾濫｜TBS NEWS DIG
山形県に発表されていた大雨特別警報は、4日午前6時半過ぎに大雨警報に切り替わりましたが、気象庁と国土交通省は、引き続き土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫などへの警戒を呼びかけています。
雨のピークが過ぎた後に、なぜ増水・氾濫する可能性が？過去のケースを元に解説していきます。
■新潟では2.7か月分の雨が1日で 山形では孤立した地区も
ホラン千秋キャスター：
関東でも大変な雨が降りましたけれども、特に多くの雨が降った地域があります。24時間降水量のグラフでグーンと伸びているのが北陸・東北です。
▼24時間降水量 8月4日(木)14時まで
・新潟県 下関 560ミリ ※平年8月の1か月分の約2.7倍の雨量
・新潟県 高根 410ミリ
・石川県 白山河内 385.5ミリ
いずれも観測史上1位を更新する雨が降っていました。
この雨の影響で大変な被害が各地で出ていますが、松野官房長官は4日朝「午前9時半現在、被害状況の把握に全力で当たっているが安否不明の方が2名との報告を受けている」と話していて、まだどれぐらいの被害があるかその全容がつかめていない部分があるのかもしれません。
■雨が止んでも1日後に河川氾濫の恐れ 「あと1日程度は引き続き警戒を」
雨が止んだからといって“河川の増水・氾濫は無い”というわけではありません。雨のピークが過ぎても、その増水・氾濫に警戒をお願いします。
最上川はおよそ229キロと大変長い川ですので、上流で降った雨、増水した水というのが、下流に届くまでにやや時間がかかることがあるそうです。
4日朝、国交省の発表会見では「雨で増水した上流の水が下流に到達・水位が上昇するまで約1日かかる場合もある」ということで、あと1日程度は引き続き、河川の状況に警戒していただきたいです。
実際に時間差で水が押し寄せてきたという例があります。それが2019年の台風19号ですが、大雨特別警報が解除された後に阿武隈川や千曲川など複数の河川で水位が上昇し続け、氾濫が発生しました。このように時間差で河川の氾濫は起こり得ますので、川の近くにお住まいの方は引き続き警戒をお願いいたします。
■北・東日本 大雨警戒続く
ホランキャスター：
特に河川の状況について、今東北の最上川周辺の状況など、あと何時間くらい気をつけた方がいいでしょうか？
國本未華気象予報士：
東北に関しては今雨のピークを越えていますが、今（4日午後4時）水位が上がっているのが、石川県内の川です。川沿いにちょっと雨雲がかかりやすい状況になっているので、急激に水位が上昇することが今後もありそうです。
この一連の大雨ですが、原因は元々台風6号だった熱帯低気圧が持ち込んだ非常に湿った空気です。水蒸気画像で見ると白いところほど水蒸気がたくさんあることを表しているんですが、8月2日から見ていきますと、白い水蒸気の塊が次々と日本海を渡って東北沿岸にかかってきています。今は日本海の海面水温が平年よりも2度以上高いということで、より雨雲を発達させやすい条件が揃ってしまっていました。
特に3日の夜から、4日の日中にかけて雨雲が発達しやすい状況で、若干今は南に下がってきています。そのために北陸が特に大雨になっています。
雨雲の状況を見ていきますと、日本海から連なっていた雨雲がなかなか動きません。つい先ほど1時間に70ミリ以上という雨が新潟県内で再び観測されたり、北陸の石川県や福井県周辺の既に降っているところにこれからまだ数100ミリぐらい降る心配が出てきたりしています。
今後の雨ですけれども、まずは福井県に活発な雨雲が連なって、再び記録的な大雨になる恐れがあります。石川県内も多少雨が弱まっても、川の水位の上昇で浸水の地域が広がる心配がありそうです。
時間が経ってから土砂災害が起こることもありますので、長い期間気をつけてください。
▼TBS NEWS DIG 公式サイト https://ift.tt/v6yuaTN
▼チャンネル登録をお願いします！
http://www.youtube.com/channel/UC6AG81pAkf6Lbi_1VC5NmPA?sub_confirmation=1
▼情報提供はこちらから「TBSインサイダーズ」
https://ift.tt/9dIczeZ
▼映像提供はこちらから「TBSスクープ投稿」
https://ift.tt/JFO3A0s
