“釜ヶ崎の象徴”「あいりん総合センター」解体 日雇い労働者の街から観光で賑わう街へ…変化する西成

“釜ヶ崎の象徴”「あいりん総合センター」解体 日雇い労働者の街から観光で賑わう街へ…変化する西成

 きょう(9日)、大阪市西成区の「あいりん総合センター」の大規模な解体工事が始まりました。“労働者の街”のシンボルが姿を消し、西成地区はまた一歩、再開発の歩みを進めます。(取材・報告=河越幸平記者)

 約半世紀にわたって、労働者の生活を支えてきた、街の“象徴”が…。

 河越幸平記者
 「午前8時半です。いま重機が動き始めました。閉鎖から7年。いよいよ本格的な解体工事がはじまります」

 きょう(9日)午前、ついに解体が始まった、あいりん総合センター。古くなった建物が大型の重機によって取り壊されていました。

 住民
 「寂しいですよね。自分たちにとっては憩いの場だった」
 「悲しいというかしょうがないよね。時代の流れやろうし」

 あいりん総合センターが誕生したのは1970年。大阪万博が開催されるなど、建設ラッシュ真っただ中の時代。

 あいりん地区では、毎朝、業者がマイクロバスや乗用車であいりんセンター前に乗り付け、直接労働者を雇い入れていきました。職を求める人たちが全国各地から押し寄せ、あいりん地区は“労働者の街”として賑わいましたが…

 読売テレビ 薮田正弘記者(当時)
 「西成労働福祉センターの前です。3月ごろまでは求人の車がこの後ろまでびっしり並んでいたそうですけど、いまはご覧の通りです」

 1980年代、“不況の波”はあいりん地区にも押し寄せ、多くの人が仕事に就けずにいました。

 仕事を求める労働者(当時)
 「前は車が通れないくらい車ラッシュでね、大勢来てね、よりどりみどり。好きなとこ行けたけどね。今はもう車は来なくてね、もう釜ヶ崎の労働者は早く死ねっていう状況なんです」

 その後、行政や警察などからの不満から暴動が発生。怒号と石が飛び交う大混乱の日々が続きました。

 2019年には、耐震性に問題があることが発覚し閉鎖。その後も路上生活者が寝泊りする状態が続いたため、2024年に大阪地裁が強制執行を行いました。

 近年変わりつつある西成の街並み。

 2022年には、新今宮駅の隣に、星野リゾート系列のホテルがオープン。今年5月には、外資系の「マリオット・インターナショナル」のホテルも進出し、新たな賑わいが生まれています。

 きょう(9日)解体が始まったあいりん総合センターの跡地も、労働者の支援のほか、多目的広場やにぎわい空間などを備えた施設に生まれ変わる予定です。

 近くに住む人
 「(西成の街が)もっともっと活性化して新しくきれいにしてほしい」

 “日雇い労働者の街”から“観光客や家族連れで賑わう街”へ。西成地区は、少しずつ変化を遂げています。
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